福島県教育センター所報ふくしま No.60(S58/1983.02) -017/038page
(2)校務分掌組織,運営に関する職員の意識
校務分掌組織及び運営上の問題点を明確にして,指導助言の方向を探るため,次のような調査を行った。
・校務内容や処理の手順の理解について
・校務分掌に対する考え方について
・校務処理上の問題点について1 調査結果
2 考 察
ア,校務内容や処理の手順の理解について
調査1,2 の結果からは,あまり問題はないようであるが,調査9(校務処理上の困難点)との関連でみると,必ずしも,校務の内容,範囲について明確であると受け止めていない。すなわち,調査2で,「仕事の進め方がわかる」と回答した職員33名中10名までが,調査9では「何をどこまでやったらよいかはっきりしない」と答えているのである。これは,校務分掌規定によって,一応校務内容が定められているものの,その表現が抽象的であったり,包括的であるため,具体的な校務内容が判然としないものが含まれていることが原因と考えられる。
又,校務の性格上,やれば際限がない仕事の量に,困惑している様子もうかがわれる。
いずれにしても,指導助言を行う際の,1つの視点になるものと考えられる。イ,校務分掌に対する考え方について
調査3,4 の結果からは,次の2点が問題としてあげられる。
・「忙しい」と回答しているものは,ほとんどが係主任であること。
・校務の分担が不公平であると感じている職員がいること。
「主任まかせ」になっていることは,確かに大きな問題であるが,この解決には年度当初の係内における校務分担の適正化が必要であり,現時点では,指導助言だけで改善は困難と思われる。校務分担の公平さについては,具体的にどこに不公平を感じているのかを明らかにして検討するとともに,校務の量は,分担