福島県教育センター所報ふくしま No.60(S58/1983.02) -032/038page
してくることを,その目的とした。
体験入学の実施にあたっては,各中学校,特に西白河郡中学校長会との連格を密にとり,日程,参加人数等の調整を行った。その結果,校長会の了承のもとに次のような3通りの方法をとることになった。
(1)実施方法
1 泉崎中学校の場合
・泉崎中学校については,第3学年全員(68名)を対象とし,57年6月4日(金)に実施した。
・本校,中学校ともに授業日であるが,実施時間については,前年度より両校の間で検討し泉崎中学校の年間計画に設定されている「ゆとりの時間」を活用した。
・本校の授業に支障のない限りにおいて,本校生を体験学習の場に参加させ,中学生とのコミニケーションをはかった。
2 白河中央中学校の場合
・白河中央中学校については,体験入学希望者が多かったため,夏休み中の二日問をかけて実施した。
・夏休み中に実施したため,中学校をとおして文書を発送し,広く父兄に対しても参加を呼びかけた。
・二日間の班分けについては,なるべく中学校のクラスを中心とした。
3 その他の協力中学校5校(西郷第一,川谷,大信,東北,表郷)の場合
・その他の協力中学校5校については,体験入学希望者を対象とし,夏休み中に実施した。
・夏休み中に実施するため,中学校をとおして文書を発送し,広く父兄に対しても参加を呼びかけた。
・参加希望者を調査し,日程等を決定した。
以上のような方法により,夏休み実施の体験入学参加希望者を各中学校に募ったところ,予想をはるかに上回る 300名を超す申し込みがあり,たび重なる中学校との打ち合わせの結果,次のように,日程,人数を決定した。
(2)日程,参加人数
8月2日(月)・‥西郷第一,川谷,表郷
生徒57名,教師5名,父兄1名 計63名
8月4日(水)…東北,大信
生徒62名,教師2名,父兄7名 計71名
8月5日(木),6日(金)…白河中央
生徒170名,教師3名,父兄12名
計177名 総計 311名
また,体験入学に際して,中学生に配布するため次のような参考資料を準備した。
・中学生体験入学実施要項
・学校紹介パンフレット「白河実業高校とは」
・生徒会活動パンフレット
「白河実業ってどんな学校」
体験入学当日の日程については,開講式のあと,学校紹介VTR番組の放映(視聴覚室),各科での体験実習,本校生との質疑応答,アンケートヘの記入の順で進めた。各科での実習内容は,特に中学生が興味,関心をそそるものを設定した。それぞれの実習内容は次の通りである。(3)各科実習内容
農 業 科
(果樹園)・畜産施設,草花温室,ほ場の見学
・リンゴの摘果実習機 械 科
(旋盤・鋳造実習室)・実習室の見学
・旋盤実習(鉄コマの製作)
・鋳造実習(キーホルダー製作)
※実習の際には,本校生が補助に参加し,中学生に指導した。電 気 科
(コンピューター実習室)・マイクロコンピュータ実習(自分の生まれた年のカレンダーづくり) 商 業 科
(簿記実習室)・マイクロコンピュータ実習(四則演算など) 家 政 科
(調理室)・砂糖の加熱による変化の実験
・砂糖菓子の製作
・紅茶のいれ方,のみ方
※実験,調理の際には,本校生1クラスが参加し,中学生との混合の班をつくりながら,同じ内容の実験,調理を行う。