福島県教育センター所報ふくしま No.61(S58/1983.06) -006/042page

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して取り上げられ,そして,教育の内容として意図的に構成されたときはじめて教材化されたといえる(文部省・1982)。従って,地域素材の教材化とは,指導目標を達成するために,教育的な内容を有する地域の素材を選び出し,教材として構成することである(第1図)。

(1) 地域素材の教材化の実際
 学習に利用できる地域の素材は数多く存在する。この中から,学習に活用できる素材を選び出すにはどうするか。以下,選択から教材化への手順を考えてみたい(文部省・1982)。
表1地域素材の教材化の手順

 上記の3(四角囲み)の「素材についての情報を集める」については,次のような点に留意したい。
ア 地域について明るい人を探す
・郷土史に明るい人
・民俗,芸能,年中行事などに明るい人
イ 地域に関する文献を探す
・県市町村史,区史,郷土誌
・文化財調査報告書
・学校沿革誌
・県市町村政要覧
ウ 児童から情報を得る
エ 近くの学校から情報を得る
オ 県教委発行『福島県の文化財』の活用を図る
また,教材化に取り組む前に必ず実地調査(踏査)をし,教材として活用できるかどうかを確かめることが重要であろう。更に,収集した情報の整理やファイル化することにも気を配りたい。これらの作業は,教科部会などが中心となれば望ましい。
 4(四角囲み)の「素材の選択」に当たっては,次のような視点が大切である。
 ア 指導のねらいにふさわしい内容のもの
 イ 身近に観察できるもの
 ウ 児童の能力に合ったもの
 エ 多様な学習活動が行えるもの
 オ 容易に教材化や資料化ができるもの
(2)地域素材の実際例
 社会科の目標や内容から考えられ,しかも教材化が比較的容易な地域の素材例を,県下の文化財と人物に限って,第6学年を対象に示せば,次のようなものが考えられる。なお,素材は,福島県教育委員会発行の『福島県の文化財』を参考にして選択した。

表2 地域の素材例

 以上が,『福島県の文化財』を参考にして取り上げた地域の素材である。このほかにも,県内各地に素材は多く存在しており,これらについても所定の手続きにより教材化が可能である。
 教材化された地域素材を,歴史学習に活用すれば,学習に活性が出て,歴史学習のねらいとしている歴


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