福島県教育センター所報ふくしま No.62(S58/1983.08) -009/038page

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ずつセロテープで止めておくとよい。
 この作業に入る時,シート保護のうすい紙を捨ててしまわないで,原図とシートとの間にはさんだ状態で写すと,原図のます目が適当に隠れるし,さらには,どこまで写しとったのかがはっきりわかり,目も疲れず,写しやすいし,能率もあがる。

(5) シートのカラー化のし方
 シートのカラー化には,カラーシートを貼ったりペンで塗るなどの方法がある。広い面積をペンで着色すると,どうしても色ムラができて投影した時,見ぐさい画面になってしまう。したがって,色数が限定されてしまうが,カラーシートによるカラー化のほうがよい。
 カラーシートを貼る時,カラー化する部分と同じ大きさに切って貼ろうとする人を見かけるが,これでは,ずれてしまったり,一度でうまくいかず貼り直しをするため,シートに指のあとがついたり,見ぐさい汚ない画面になってしまう。

図 シートのカラー化のし方

 図のように,一回り大きく切って貼り,そのあとで必要な大きさにカッターナイフで,クリアシートを切らないように,カラーシートだけを切る。このようにすれば,ずれることなく,きれいなカラー化ができる。数回練習し,コツを覚えれば,比較的簡単にできるものである。
 また,カラーシートは,いつも表から貼るものでなく,裏から貼ったほうがその後の作業を進めるうえで都合のよい時が案外多いものである。
 カラーシートのほかに,静電気を利用して貼るカラードタックも市販されているが,伸び縮みしたり保存中に貼がれたりするので,タッグよりシートのほうがすべての面でよいと思われる。

(6) マスキングのし方
 TPシートの内容を一度に全部提示しないで,部分的に少しずつ提示していく時に,マスキング法が使われる。必要な部分だけを投影し,そこに学習者を集中させることができるので,大変学習効果の上がる提示方法である。不透明な一枚の紙をシートの上にのせ,必要なところをずらしながら提示すればよいわけであるが,紙の貼り方を工夫すると,必要に応じていろいろな部分から多種類の提示ができるので,図を参考に工夫してみてほしい。

図 マスキングのし方

 2)や4)のような時,マスキングする紙をすこし重ねて貼ると,紙と紙の間から光が漏れるということがなくなる。紙を止めるセロテープの長さは,マスキングの紙の幅と同じ長さのほうが,ずれることなく,しっかりと固定できる。紙の幅よりも長く貼ってしまった時は,紙の幅と同じ長さになるように,ナイフでセロテープに切れ目を入れれば,折り目もきちっとつき,開いた時もじゃまにならない。

(7) オーバーレイシートの貼り方
 TPシートは,一枚もののシートもあるが,なかには数枚のシートで,1つのTPができ上がるものもある。このような時には,オーバーレイの方法を使うとよい。フレームに固定しないで,一枚一枚重ねて使う場合には,シートがずれないように,TPフレームに門型の枠をつけておくなどの工夫が必要になってくる。テープでフレームに固定して使用する時は,枚数に応じて次のような貼り方がある。

図 オーバーレイシートの貼り方

 オーバーレイのシートが一枚の時は,左からでも右からでもかまわないが,2枚の時は左右から1枚ずつ,3枚の時は,さらに下からの1枚を加える。4枚の時は,ヘッド支柱がじゃまになって,上からはできないので,フレームに貼らないで3枚目の上に重ねるか,2)のような方法を使用する。
1)のような方法は,授業の展開に応じて,2(丸囲み)3(丸囲み)4(丸囲み)どこからでも自由に開けられる。しかし,2)のよう


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