福島県教育センター所報ふくしま No.62(S58/1983.08) -026/038page

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定温器

(2)アクアリュームを利用した定温器
 1 準備教具・材料
 ア アクアリウム
 イ ヒヨコ電球  100V60W
 ウ 電球ソケット (台付)
 エ サーモスタット(熱帯魚用)
 オ 棒温度計
 力 板材(ふた)
 キ 電源コード,プラグ
 2 使用法
図1定温器

 ア、上図のようにセットする。
 イ、電源を取る(100V)
 ウ、必要温度にサーモスクット調節ねじをセットする。
 エ、温度計で必要温度を確かめる。
 オ、実験する。
 ※ ふたが動かないように固定させる。
 ※ 以後はサーモスタットねじに触れない。

 3 使用例
  5年生の「たねのつくりと発芽」で,たねの発芽には,適当な温度が必要であることをわからせるための実験に使用する。
 アクアリウムA.Bの2個を用意し,Aは本器を用いて高温(28℃)を保ち,Bはそのまま利用し常温で発芽の実験を試み,温度差により発芽の.しかたに差があることをわからせる。
図2定温器

 発芽の結果は種子によって異なるが」ダイコンでは一昼夜で発芽の結果がわかる。
 イネやダイズでは.3〜4日で発芽の結果をみることができる。

 4 本器の利点
 ア、経費が安くできる。
 イ、内部が明るく観察がしやすい。
 ウ、温度調節が自由にできる。
 エ、移動が簡単にできる。
 オ、操作が簡単である。

3.おわりに
 こうしたちょっとした工夫で活用できる材料は(教材・教具・日用品・廃品)校内には数多くある。教師だけが考えるのではなく,子どもたちと共に考えるようにすると,子どもたちは実によいアイデア、.発想を持っているものである。子どもたちは自分の考えが授業に取り入れられたことによって理科学習に,より一層の興味を示すようになり,生き生きした授業が展開できるのではないだろうか。


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