T |
「親」・おや−って,どんな意味? |
P
1
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お父さんやお母さんのことです。 |
P
2
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辞書にもそう書いてあります。 |
T |
親−お父さん,お母さんって,みんなにとっては,どんな人? |
P
3
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子供の世話をしてくれる…。 |
P
4
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子供や家族のために,いっしょうけんめい働いている…。 |
P
5
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私が病気のとき,お医者さんへ連れていってくれたり,夜も寝ないで看病してくれたりしました。 |
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6
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子供がすくすく育つように,けがなどしないように,いつも面倒を見てくれている。 |
T |
なるほど,みんなのことを見守ってくれているのが親−父,母なんだね。<反応の受容> |
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それでは「親」という漢字の組み立てをよく見つめてみよう。<児童の知的好奇心を引き出す工夫> |
P
4
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立と木と見でできている。 |
P,T |
ホントだ…。<身を乗り出して視(み),聴く> |
T
1
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立と木と見が組み合わさって,なぜ「おや−父,母」という意味を表すのでしょうね…。<児童の知的好奇心を引き出す工夫> |
A |
なにかで読んだことがある…さるの子どもたちが山で木の実を食べたり,遊んだりしているとき親ざるは木の上に立って,子ざるが何かに襲われないように見はりをしていた…って。そういうのが「親−父,母」だ…って。 |
P T |
なるほど…面白い話だね…。<反応を受容し,児童と共に知的興奮を味わう> |
T |
それでは,いつものように先生が辞書(字源)で調べてみようか…「
」は,
ひっつく
,「親」は,
ひっついて見る
ということから
おや
,
父
や
母
のこと…だって。Aさんのお話によくにているね。…。<誤反応の修正と,反応の受容> |
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(この話し合いを通し,「親」の意味と文字の構成を理解した上で,毛筆で書き始める) |
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K |
(「
」と大書する) |
P
3
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K君の字,おかしいよ…(みんながゲラゲラ笑う) |
K |
(恥ずかしそうに,教科書に書かれている親と自分が書いた
とを見比べている。) |
T |
<自信を失いかけているKの感情をくみとり>どれどれ,見せてどらん。<身を乗り出して視(み)る>待てよ,「
」というこの字にも,
目をひっつけて見る
−おや−という意味はないものかな?<誤反応を大切にとり上げる> |
P
6
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うーん。
目をひっつける
という意味があるみたい。
でもまるっきりまちがいではないみたい…。 |
T |
そうね。。辞書には
という漢字は無いものかな…。(児童,教師共に辞書をひく)<共感的に同行する> |
P,T |
どうしても無いね…。 |
T |
でもK君は,
見ている
ことを
目
で表したんだね?<誤反応のわけを理解する>辞書(字源)では目と,人を表すルで
見
となり,人が目をあけてみるという意味になるんだって…。<援助・指導> |
K |
やっぱり,
おや
は,
に
見
でなけりゃ…。(自己修正をし,「親」と大書する。) |
「学習指導における相談的かかわり」についての実践はまだ十分でない。今後は,ここに述べた相談的かかわりの考えを基に,実践を積み重ね,より充実した「学習指導における相談的かかわり」を具現したいものと念じている。