福島県教育センター所報ふくしま No.64(S58/1983.12) -016/042page

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研究報告

共同研修と個人研修の相互関連をもたせた深まりのある研修のすすめ方

福島市立森合小学校教頭  矢 葺 光 政

1.研究の趣旨

 本校では,教育課程基準の改善に伴い,55年度から「学習指導計画改善の実践研究」に取り組み56年皮までは図工科を中心に研究を進めてきた。
 本年度は「理科における学習指導計画の改善」を重点テーマに取り上げて開発を推進しているところであるが,これまでの2年間における実践研究の中から,反省として次のような問題点があげられる。

(1)研修の組織を吟味し,研修を進め易い条件に整備する必要がある。
(2)授業研究を効果的に運営し,より充実したものにする必要がある。
(3)研修のための時間の有効な使い方を工夫する必要がある。
(4)個人研修と学年,ブロック.全体,並びに専門部による研修が有効に結び付くように運営を改善し,共同研修の中での個人研修に深まりがみられるように工夫する必要がある。

 個人の研修は,教職における出発点であり帰着点でもあるので,日常の教育活動の実践に結び付く個人研修を深めることによって,共同研修に対する意欲の盛り上がりもみられるようになり,個人と共同の両研修を通じて研修そのものが更に充実発展するものと思われる。そこで,個人研修と共同研修とがより有効に結び付くことができるようにするための研修の組織・運営などの諸条件を整備・改善していけば,研修は効果的に推進され一層深まり,教職員としての資質の向上を図ることができるものと考え,この主題を設定した。

2.見とおし

  研修組織の吟味と研修の進めやすい条件を整備し,個人研修と共同研修(学年,ブロック,全体,専門部)が,それぞれ有効に結びっくようにすれば実践的研修を通した活力ある教育活動の実現を図ることができるであろう。

3.研究の方法と対象

(1)研究の方法
○校内研修の目的・計画・運営・内容・方法などについての研究
○実態調査の実施と問題点の分析
  • 研修意欲について
  • 研修の進め方(個人・学年・ブロック・全体)
  • 研修組織・運営に関して
  • 改善策の適否
  • その他
○校内研修推進上の諸問題の改善策
○授業研究の運営のみなおしと改善の工夫
○個人研修と共同研修の組織化
 
(2)研究の対象     本校職員 24名
  20才 30才 40才 50才
3 6 2 1 12
4 2 5 1 12
7 8 7 2 24
 
(3)研究の手順
  1. 研究構想の策定        … 6月
  2. 理論・文献研究        … 6,7月
  3. 実態調査の実施と問題点の分析 … 7,8月
  4. 研修推進上の改善策      … 9〜11月
  5. 改善策の樹立と研修連営の実践 … 10〜12月
  6. 研究主題の考察とまとめ    … 12月

4.研究の概要と考察

(1)調査内容と考察
 
1. 研修意欲について
調査1.あなたは,校内研修に対して,どんな考えで参加していますか,最も心にとめていることを二つ選んで順位をつけてください。
ア、研修していく中で,みんなといっしょにもっと向上したい。

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