福島県教育センター所報ふくしま No.68(S59/1984.10) -003/038page
- ニュースも取材させ,児童生徒の興味を換起する。
- ウ 取材力ードを用い,「おもしろかったこと」,「不思議に思ったこと」,「感動したこと」などから,題材や主題をさがして選ばせる。
- 構想
- ア さまざまな段落構成の型を提示し,自分の主題,内容に合った構成を選ばせる。
- イ ときには,段落構成を指示して書かせる。たとえば,前半に事実を書き,後半に自分の考えを書かせるなど,あらかじめ指示しておく。
- 記述
- ア 文章スケッチにより,観察力,想像力を身につけさせる。
- イ 様子や気持ちを表現する場合,いくつもの表現の仕方があることを工夫させる。
- たとえば,「泣く」という行為は,最も単純で広く用いられるが,同じ「泣く」行為を「涙を流す」,「目に涙をうかべる」,「肩をふるわせる」「声をつまらせる」など,目,声,顔,体の表現に着目すれば,いくつもあることに気づかせる。
- 推敲
- ア 書き終わった文章は,必ず読み返すという習慣を身につけさせる。
- イ 推敲の時間を十分取るようにする。
- ウ 書きあげた作文をもとに発表会などをもって相互批正させる。
- 評価処理
- ア すべての児童生徒の作文から,よい点を必ず見つけてやる。
- イ 不十分な点がある場合ほ,なぜそうなのかを指導する。
- ウ すぐれている点,不十分な点があったら簡単に個人カードに記入し,後日の指導に役立てる。
3.指導の実際
(1)単元名 表現2「心に残っていること」
−具体的に表現する−(光村図書1年)(2)本時の目標
○ 身近にある対象を見つめ,その特徴を細かく観察し,想像を働かせ文章スケッチをする。
○ 様子や気持ちを表現するとき,観念的,抽象的な言葉を使わないでも,他の表現はないかを工夫して表現する。(3)指導過程
学習内容・活動 時間 指導上の留意点 1.本時の学習のめあてを確認する。
2.自分の書きたいことを決める。(取材)
3.対象をよく見つめ,読み手によくわかるように
「何を」書けばよいか考える。(取材)
4.どんな順序で書くかを考える。(構想)5'
10'・文章スケッチの仕方の取材から評価までの
参考資料をOHPで見させ,わからせる。
・書きやすい材料であるかを考えさせ,
題材を決定させる。
・取材力ードを用いて,材料を集めたり,
選び出したり,整えさせたりする。
・対象を見て,最も書きたい題材は何かを
さがし出させる。
・あらかじめ,二段落構成にすることを指示し,
前段に見た事実を書き,後段には感じたこと,
考えたことなどを書かせる。5.対象をよく観察して文章スケッチをする。
(記述)
6.見たものの様子や気持ちを想像して書くには
どうすればよいかを考えて書く。
(記述)10' ・五感を働かせ,手ざわりや形,色,におい,
動きなど,細かく観察して書かせる。
・「うれしい」,「悲しい」などの観念的,
抽象的な言葉は使わなくとも,様子や気持ちを
想像して表現できないかを工夫させ表現させる。7.書きあげたものを発表し 10' ・書き終わった作文は,必ず読み返すことを指