福島県教育センター所報ふくしま No.68(S59/1984.10) -006/038page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

4.測定結果

 測定は当センター内の池で栽培しているクロモ,オオカナダモ,マツモおよび,センター前の小川から採集したミズヒキモを実験材料として行った。その結果は下表および,グラフに示した。
照 度
(ルックス)
1分間に放出した気泡数
(室温27℃)
クロモ オオカナダモ マツモ ミズヒキモ
5000 71 52 103 39
4000 60 45 84 27
3000 44 29 57 20
2000 26 23 36 12
1500 16 11 24 6
1000 10 9 7 2
500 4 3 0 0
400 3 2 0 0
300 1 0 0 0

表1 照度に対する気泡数

グラフ1 クロモ
グラフ1 クロモ

グラフ2 オオカナダモ
グラフ2 オオカナダモ

グラフ3 マツモ
グラフ3 マツモ

グラフ4 ミズヒキモ
グラフ4 ミズヒキモ

 測定を行った結果,最も取り扱いやすい材料はクロモであった。クロモは茎が比較的細く,柔らかなので安定した,小さな気泡を放出するようである。
 オオカナダモは茎が太く,かたいために大きな気泡となってしまうので安定した気泡を放出するようにするのがむずかしい。マツモの茎は細く,かたいため非常に小さな気泡となってしまい,かぞえることができなくなってしまうことがある。しかしこれは,光源に近付けるとこの気泡の間隔が短かくなり離すと気泡の間隔が長くなるので,この様子を観察させるだけでも,明るさと光合成の関係を理解させる上で大きな意味があると思う。今回のデーターはマツモの茎を短かく切りつめることによって気泡の放出間隔を長くして得たものである。
 ミズヒキモは安定した気泡を放出するようにすることが比較的簡単にできる。


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育センターに帰属します。