福島県教育センター所報ふくしま No.68(S59/1984.10) -022/038page

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について実践研究を行うことにしている。
図−I 評価の手続き
        図−I 評価の手続き

  1. 評価の手続き
     図−I は,評価の手続きを表したものである。指導と評価のための評価目的は,指導目的と学習目的である。これらの目的をふまえ,指導計画に照らし評価目標を分析,具体化した評価計画を作成する。次に,評価計画に基づき評価資料を収集するための技術・用具を決定し,計画された場面・機会で評価を行うことになる。
     更に,この評価により得た資料を処理・解釈・利用していくことがフィードバック情報として指導のために機能していくことになる。
  2. 指導と評価の一体化のための授業モデル
     図−II は,評価資料をフィードバック情報として指導のために機能させていくための授業の流れである。この流れは,目標,指導(授業),評価の関連が単元,あるいは小単元の授業過程(A)の流れ,また,単一時間の授業過程(B)の流れの中で明確に示している。(B)の流れを本時の授業の流れとしてとらえてみると,授業の展開の中で到達目標に照らして評価(形成的評価)を行い,その資料(情報)に基づき,深化学習→学習のまとめ,再学習→深化学習→学習のまとめ,再学習→学習のまとめ,のコースに進むことになる。このように,毎時の学習においても一人一人の学力に即した授業が展開されることにより,学力の伸長をうながしたり,授業への充実感を味わわせたりすることができるであろう。
     また,(A)の流れのように,単元や小単元のレベルにおいて,このような学習指導を展開することができれば,長時間(期間)にわたって児童生徒が充実した学習を経験することになり,学習習慣や学習態度の好ましい変容が期待できるものと思われる。
    図−II 指導と評価の一体化のための授業モデル
         図−II 指導と評価の一体化のための授業モデル

    お わ り に

     学習指導と評価に関する研究プロジェクトは,研究の基本構想に基づき,10月下旬までの間に実践研究を行う予定である。読者諸兄におかれましては,「関心・態度の評価」に関する資料等をお持ちであれば,ご一報いただければ幸甚に存じます。


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