福島県教育センター所報ふくしま No.70(S60/1985.2) -027/042page

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在の心身の状況を把渥する上で十分参考資料となりうるものと考えられる。

 したがって,行動の変換をともなう時,学習の場の設定,教材教具への反応,教授方法の検討などの際に,ここで得た結果を生かすようにしたい。

(5)おわりに

 6月30日以降,次の指導方針をもって指導に当たるようにした。表−1の行動段階別による指導方法をとることにより,好ましい行動調整がとれることを図−2に示してある。教師と触れ合うコミュニケーションが形成され,学習への導入の目的を果すことができた。

図−2 行動の変化(手つなぎ行動と目的活動がとれるようになってきている)

行動の変化

◆ 事例の研究 その2

 くつの着脱場面を通して 交信行動の形成・拡大・強化をめざす指導

中3組 E教諭

 本児は,脳性小児マヒと精神薄弱を併せもつ重度重複障害児である。身辺処理の自立をめざし,毎日の学習の中に 1.身体の鍛錬 2.交流の拡大 3.ことぱと物との対応,をはかりコミュニケーション行動の形成・拡大・強化を目的に指導を試みた。詳述は割愛して,「声かけと全介助による訓練」の日常の学習報告する。

※ 本児の紹介

 S.44年5月31日生まれ熟産(3400g)正常分娩,歩行は5歳,発語は6歳,おむつ離脱は12歳,昭和56年3月10日医師の診断では,精神薄弱,全身けいれん発作,内科所見特に異状なし。


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