福島県教育センター所報ふくしま No.73(S60/1985.10) -016/038page

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動場面を設定するとともに,「ゆとりの時間」の活動にも留意する。
イ 指導効果を高めるため,単位時間における指導の工夫のみならず,学級指導,学級会活動,生徒会活動におけるそれぞれの時間の関連を図り,相互補完,一貫した指導ができるよう主題配列を工夫する。(6月の例)
 

日常生活

学級指導

学級会活動

生徒会活動

学校行事

1学年 ・集団づくり

・清潔な環境

働くことと学ぶこと 海浜清掃を成功させよう

・計画と役割の分担

定例常任委員会(ゆとり)

・奉仕活動について

海浜清掃

・勤労と奉仕の自主的・実践的活動

指導順次

1

3  P2

2  P1

4  D

  このほか.学級指導と学級会活動の年間指導計画には.月別に補充主題を設け.実態に応じて指導できるよう計画した。

※ 表中P−D−Sのうち,Sは学級で「ゆとりの時間」に指導する。このようなパターンで実施される特別活動には次のようなものがある。
行 事 活 動 内 容
5  月 学 校 園 うねたて,甘薯の苗植え
6、7月 海浜清掃 海浜のゴミ拾い,ゴミ処理
10 月 学 校 園 芋ほり(収穫)
10 月 砂の造形 製作,鑑賞
11 月 海浜清掃 海浜のゴミ拾い,ゴミ処理


ウ 生徒の行動の多くは,生徒をとりまく人間関係を基盤として成立する。自らの行動のしかたを決定するのは生徒自身であるが,小集団活動を活発にすることにより相互に批正し合い,学びとろうとする人間関係を育成するよう努める。
エ また,自らの決定に対し自ら責任をとるよう指導するため,小集団の中での各自の役割を明確にし,適切な行動がとれるよう援助する。
オ 「自発性」は経験の積み重ねにより達成されることを配慮し,P−D−Sの機能を十分に生かせるよう意図的,計画的に指導する。

3 実践のための基本条件
 ア 全教師の共通理解と意識の確立。
 イ 学校経営における小集団の育成と人間関係の確立。
 ウ 指導計画に基づく着実な実践
 エ 生徒活動,学校行事計画への生徒参加。
 オ 教師の姿勢(生徒と共に考え,共に行動し,態度で示す)

(2)実践の状況
<調査−1>
 「学級指導,学級会活動の実践状況」
1 調査の趣旨
 教師の指導は生徒の活動に反映されるものであるから,指導の実態を把握することは,問題の解明と改善のための手がかりを得るために有効であると考えられる。
2 調査結果
4〜6月 授  業  実  践  状   況

予定時数

54時

(100%)

ア 計画こ基づき実施された時間 23時(43%) 34時(63%)
イ 変更したが特活の主題で実施 11時(20%)
ウ 変更し,特活外の内容で実施 20時(37%)  

54時(100%)


3 考察
 ア 計画の変更が多く,学校の指導計画に基づく実施率が43%と低い。
 イ 活動性,自発性の育成ということについての認識の誤りは,「生徒まかせ」の授業外における任意の活動にゆだねられ,授業の多くは,教師の恣意による指導にあてられている傾向がある。
 ウ 学校の計画に基づいて実施された時間は単位時間の展開が発達課題に即したものであっても,本時との関連で発展的に指導されるべき他の時間が変更された内容になっていなければ,成果は期待できない。
<調査−2>
 「生徒の活動状況と指導の実態」
1 調査の趣旨
 発達課題に即する指導を実効あるものにする

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