福島県教育センター所報ふくしま No.73(S60/1985.10) -019/038page
2 生徒の活動状況の評価
ア 調査の趣旨
指導計画に即した着実な指導が継続的におこなわれていれば,生徒の活動も充実し変容がみられるはずである。
イ 結果
10/18「砂の造形」 % N=学年12
年 イ・ロ
ハ・ニ
ホ・ヘ
場面 評価 A
B
C
A
B
C
A
B
C
P (学級会)
58.3 41.0 0.0 66.7 33.3 0.0 41.7 41.7 16.6 D (行 事) 58.3 41.7 0.0 50.0 41.7 8.3 41.7 58.3 0.0
S (ゆとり) 66.7 25.0 8.3 75.0 16.7 8.3 33.3 66.7 0.0
3 変容
ア 学指,学活の実践状況 %
授業
4〜6月
9〜10月
ア
42.6
56.3
イ
20.4
29.9
ウ
37.0
20.8
○ 標本数が少なく問題はあろうが,学校の計画に即した実践の度合いが高まりつつあるといえる。
○ 学芸的行事や体育的行事の直前において,たまたま計画の変更がみられる。
イ 生徒の活動状況 %
「A」
「B」
「C」
6月21日→ 10月18日 6月21日→ 10月18日 6月21日→ 10月18日 P 16.7
41.7
83.3
41.7
0.0
16.6
D
16.7
41.7
83.3
58.3
0.0
0.0
S
8.3
33.3
91.7
56.7
0.0
0.0
○ 6月と10月の活動内容は同一ではないが,生徒指導という点では共通な活動パターンによるものである。しかし,生徒の興味・関心には微妙な違いがあるため,両者を比較することに若干の問題はあるが,活動の充実傾向をみることができる。
○ 表はホ,への学年であるが.他の学年においても同様の傾向がみられ,特にSの段階で傾向が大であるといえる。
5 反省と今後の課題
(1)研究の反省
1 研究主題の設定にあたり吟味不足の感があった。そのため,研究範囲が広く,「見とおし」も「検証の可能性」という点からみて難点があったように思われる。
2 教師の側に視点をおいた研究であったが,その企図を十分表現できないきらいがあった。
しかも,小規模校のため調査標本が少なく,調査や数字の解釈には限界があり,実態や変容を的確にとらえるには困難が感じられ,研究方法に問題が残った。
3 したがって,教師の実践に多少なりとも向上がみられるとはいっても,それが研究の成果であるとはいい難い面がある。
(2)今後の課題
1 学芸的行事や体育的行事の事前にたまたま計画の変更がみられるが,その原因がどこにあるのか。変更により実施される内容にもよるが,特別活動についての意識の問題として改善が望まれる。
2 年間計画は,各部門や主題間の関連を重視して配列され,単位時間の指導のねらいについては十分吟味されているが,活動内容,展開については各教師の工夫に負うところが多いため,特別活動部を中心とする事前研究を充実する必要がある。
3 改善策による実施期間はわずかである。今後の継続により確かな検証への努力を払うことこそ重要課題であると思われる。
参考文献
○ 中学指導書(特別活動編)
○ 生徒指導の手引き(福島県教育委員会)
○ 生徒指導と特別活動(文教書院
○ 生徒指導に生かす学校行事(文教書院)
○ 学校経営(第一法規)
「生徒指導の今日的課題