福島県教育センター所報ふくしま No.73(S60/1985.10) -024/038page

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テストの結果 <2>
テストの結果 <2>
 <3> 事前と事後の比較
「せんたくについてわからないことは何ですか。」
「せんたくについてわからないことは何ですか。」事前と事後の比較
○ せんたくの勉強をしてかんたんそうに思っていたことが本当は大変なのだということがわかった。これからせんたくをする時は衣服のせんいを確かめてからせんたくをしなければならないと思った。そして,服を買う時には表示などをよく見てせんたくしやすいものを買うようにしようと思った。(R・Y)
 わたしは,給食の白衣とテーブルクロスをあらいました。ここで気をつけたことは,ポリエステルがまじっているので短い時間で洗うこととせんざいを入れすぎないようにすることでした。せんたく機にはどのくらいせんざいを入れてよいかまよってしまいました。ほす時は外にほさないで,かげぼしになるようにベランダにほしました。(F・S)
(3) 結論
1 有効度指数の高さから.仮説は有効であったと言える。日常の生活経験から学んだことに科学性を見い出し,わかって実践できるようにするにはなるほどと思うように納得させ,児童にからだを通して強烈な印象としてとらえさせなければならない。そして,「なるほどそうか。だからこうしなければならないのだ。」「よしこれならできる。やってみよう。」という意欲をおこさせ仕事に自信を持たせることが実践意欲を高めることになるので実験学習をとり入れた授業は有効である。
2 今まで実習というと単に手順を追うだけの学習になりがちであったが,実験学習をとり入れることにより合理的に処理する能力が育つものと思われる。
3 実験学習は印象深く学習できるので,中以下の児童には有効である。
5 反省と問題点
(1)児童の家庭生活が恵まれすぎているため,学校での基礎的・基本的学習が家庭ではあまり生かされない。だからなおさら「これならできる,やってみよう。」という意欲をおこさせる授業の工夫がなされなければならない。
(2)家庭科における実験学習は理科の実験とはちがうので実験のための実験にならないように注意する必要がある。
(3)実験学習では,教師のアイディアが要求される。そこで,年間指導計画の中に実験学習を位置づけ教材開発をしていきたい。

 参考文献
○小学校家庭 被服の指導(文部省)
○家庭科で何をどう教えるか(家政教育社)
○家庭科 基礎能力と授業構造(東洋館出版)
○教育研究のすすめ方・まとめ方(第一法規)

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