福島県教育センター所報ふくしま No.74(S60/1985.12) -004/038page
1,2,3cmなどとするとかきやすい。
図 2
(2)円を利用する方法
放物線 y 2 = 8x をかくには,点F(2,0)を中心とする半径(k+2)cmの円と,直線 x = k (k=0.5,1,2,3,……,8)との交点を図 3のように結ぶ。
曲線をノートにかくときは,座標軸の1目盛りの長さを1cmとするとかきやすい。
図 3
(3)長方形を利用する方法
AB = b,BC = a なる長方形ABCDを図 4のようにとる。辺AB,BCをそれぞれn等分して i=1,2,3,………,n−1の各場合についてP i からBCに平行線を引き線分AQ i との交点をR i とすれば,点A,R 1 ,R 2 ,……,R n−1 ,CはAを頂点,ADを軸とする放物線
y 2 =(b 2 /a)x
上にある。これは,H(x,0),K(ia/n,0)R i (x,y)とすると△AR i Hと△AQ i Kとが相似であることから導かれる。
図 4
放物線 y 2 = 4x をかくときは,(a,b)= (4,4),(9,6),(16,8)などとすると等分しやすい。図 5は(16,8)の場合である。
図 55.おわりに
以上,放物線の導入の工夫と曲線のかきかたについて述べてみたが,二次曲線では数式の計算が煩雑になりがちであるので,できるだけ図形と関連させて指導することが大切と思われる。
参考図書
- 文部省 高等学校学習指導要領解説 数学編
- 田島一郎,福森信夫編集 改訂 高等学校学習指導要領の展開(明治図書)
- 穂刈四三二 市民の数学(共立出版)
- 昭和58年度用教科書 高等学校 代数・幾何(13社)