福島県教育センター所報ふくしま No.74(S60/1985.12) -028/038page
5.研究内容紹介
研究内容の一部について紹介する。
(1)自作のばねを用いた力のはたらきの実験指導 −伊達群川俣町立山木屋中学校−
一学年の理科第一分野「力のはたらき」の導入部で,簡易な自作ばねつくり器を用い,生徒一人一人が,自分のばねを用いて実験を行い,興味をもって積極的に授業に参加させるための実験指導の研究。
写真 1 バネつくり器でバネのつくりかたの指導を受けている生徒たち。(2)フィルムケースを用いた気体発生の実験指導 −伊達都国見町立県北中学校−
実験に必要な器具を身近な素材を用いて製作することから始めて,その過程の中に生徒の創意工夫を見い出させ,同時に学習の目標を生徒が明確に認識できるようにするための実験指導の研究。
写真 2 熟した釘でフィルムケースに穴をあけたりして実験の準備をしている様子(3)フィルムケースを用いた分解者についての実験指導 −福島市立吾妻中学校−
身近にあるフィルムケースやキッチンタオルを用いて,校庭や畑の土中にいる微生物によるデンプンの分解についての実験指導の研究
写真 3 雨の中で熱心に畑の土を採取している生徒たち。(4)画用紙を用いた星座の日周運動についての実習指導 −福島市立蓬莱中学校−
画用紙と分度器を用いて北斗七星等の星座の日・周運動を調べさせることにより,地球の自転について理解させるための実習指導の研究。
写真 4 観察の方法などについて説明を聞く生徒たちの授業風景6.おわりに
身近な素材を活用した理科指導について,2年間にわたり研究をしてきたが,今年度は研究紀要として発表することになっているので,現場の多数の先生方に利用していただければ幸いである。