福島県教育センター所報ふくしま No.76(S61/1986.6) -011/038page

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園芸用土の色と含まれる鉱物の種類の間の関係を考察する。
6.形・色・光沢をもとに鉱物を選び出し、鉱物の形・へき開・断口・色・光沢を観察し、結果はスケッチや考察の記録としてまとめる。
※ セロハンテーププレパラートを使用すると、柱状の鉱物がプレパラート面に垂直に立つものも見られるので、形やへき開を観察するのによい。

〈鉱物の分類の目安と分類の方法〉
鉱物の分類の目安と分類の方法

セキエイ…… 無色透明、ガラスのような割れ口がある。形は不規則なものが多いが、まれにそろぱん玉状をした美しい結晶が混じる。
チョウ石…… 無色透明なものから、白色で不透明なものまでいろいろあり、形もさまざまである。セキエイと違うところは、へき開があり、へき開にそって割れてできた面をもっていることである。
ウンモ……… 不定形の板状、葉片状で、黄緑色や黒かっ色のものが多い。へき開がある。
カクセン石… 長柱状のもの、菱形のものが多くこい緑色 黒緑色をしている。
キ石………… しそキ石と普通キ石とに分けられる。いずれも長柱状を示す。
・しそキ石は淡い緑色、褐色をおびた緑色。
・普通キ石はこい緑色を示すことが多い。
形や色だけでは両者の区別はむずかしい場合が多い。そのようなときには、その結晶を、2枚のスライドガラスの中にはさんで押しつぷし偏光顕微鏡下でその消光角を読みとればよい。
直消光……しそキ石。斜消光……普通キ石。
カンラン石… 淡黄色。長柱状をなすものはなく円味のある四角形に近く米俵状、風化しやすいので、かっ色や赤かっ色のあぱたのようなしみがついているものが多い。
磁鉄鉱……… 等軸晶系の黒色不透明な結晶である。

C 偏光顕微鏡による観察
 解剖顕微鏡または双眼実体顕微鏡で観察した主な鉱物(スライドガラス・セロハンテープ各プレパラート)を偏光顕微鏡で観察する。
ア 平行ニコルによる観察
 Bの観察で選んだ鉱物粒の形、へき開、多色性を記録する。
イ 直行ニコルによる観察
 Bの観察で選んだ鉱物粒の消光(直消光・斜消光・消光角)、干渉色を記録する。
 偏光顕微鏡による顧察では、観察のポイントを指導しておくことが大切である。

3 結果の考察
 園芸用土中に含まれる鉱物を、火成岩を構成する造岩鉱物と対比して観察するとよい。

(1) 鹿沼土
 栃木県鹿沼市付近で古くから園芸用土として採掘されている鹿沼土は、関東ロ一ム層(中部)の宝木層中に介在する鹿沼軽石層のものである。
 関東地方の第四紀降下軽石層のうち、最も大規模に分布する。この軽石層は第3間氷期末期頃に、群馬県赤城火山中央火口丘から噴出したもので、角閃石石英安山岩質の黄色降下軽石層である。ほとんどが軽石で占められ、火山ガラスは粘土化し


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