福島県教育センター所報ふくしま No.77(S61/1986.8) -008/038page
4.光を媒介としたエネルギーの変換
一中学3年一
中学では音については全く学習せず,光についてもほとんど学習しない。光は,エネルギーの変換の項目の中でわずかに登場する。ここでは,そのエネルギーの変換という観点から,授業で比較的容易に例示できることを念頭に採り上げてみた。
(1)使用した発光・受光素子
〔発光素子〕
・豆電球 (1.5V,0.3A)
・LED (TLR143など)
〔受光素子〕
・太陽電池 (200ASなど)
・CdS (Ø10mm)
(2)発光素子の接続
1.豆電球
(1)使用した発光・受光素子
1.5V用の豆電球を明かるくするために乾電池は3Vにする。それらと,ラジオなどのイヤホーンジャックにつないだ線を直列に接続する。
2.LED(発光ダイオード)
豆電球の場合と同じ接続でよいがLEDには極牲があるので接続に注意すること(こわれる心配はない)。LEDは1.5Vでは発光しないので電池は3Vにする。電流制限抵抗は使わなかった。
(3)受光素子の接続
1.太陽電池
太陽電池は,光が当たると電圧が発生するので,前述のソーラーフォンの場合と同じにアンプのマイク入力に直接接続する。
2.CdS(硫化カドミウム)
CdSは.光が当たると抵抗が変化する。これに抵抗と電池を直列に接続し,CdSの両端から電圧を取り出し,アンプのphono入力に入れて増幅する。
(4)実験
豆電球―太陽電池,LED―太陽電池,豆電球―CdS,LED―CdSのなかで,音が最も明瞭ですぐれているのは,LED−太陽電池の組み合わせである。
なおこれらの方法は,発光素子の光が拡がってしまうので通信距離は,教室内では1m程度までである。
注意:教室内照明Bの蛍光灯や電球は消すこと
(100Hzの音が入る)