福島県教育センター所報ふくしま No.77(S61/1986.8) -018/038page

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4.研究実践の概要 (学級指導め充実について)

(1)学級指導の時間配当
学級指導の指導内容 1年 2年 3年
個人及び集団の一員に関すること 13 9 8 30
学業生活の充実に関すること 5 5 4 14
進路の適切な選択に関すること 10 14 16 40
健康で安全な生活に関すること 2 2 2 6
30 30 30 90

(2)学級指導の題材一覧表
学級指導年間題材一覧表
  一年 二年 三年
個人及び集団の一員に関すること 中学生活の出発(4月)
 (1)入学の喜びと希望
 (2)中学生活のあらまし
 (3)私たちの学級
充実した学級生活(11月)
 (1)充実した学級生活
 (2)私と友だち
 (3)生き方を学ぶ
中学生活の悩み(12月)
 (1)自分の悩み・友だちの悩み
 (2)進路についての悩みと不安
 (3)悩みの解決のしかた
自分を知る(1月)
 (1)人と個性
 (2)自分の長所・短所
 (3)自分の特色をまとめる

1年をふりかえって(3月)
新たな学年を迎えて(4月)
 (1)2年になっての抱負と決意
 (2)さまざまな活動への参加

 

 

悩みや問題とその解決(1月)
 (1)自分の悩み
 (2)悩みの解決

自分を知る(11月)
 (1)自分の趣味・特技
 (2)自分を知るための観点
 (3)まわりの人からの評価
 (4)自分についてまとめる
1年をふりかえって(3月)
最上級生としての生活(4月)
 (1)最高学年としての自覚
 (2)ゆたかな学校生活

 みのりの多い学級生活(9月)
 (1)学級と個人
  (2)学級の協力

悩みとその克服(11月)
 (1)さまざまな悩み
 (2)悩みの原因と克服

自分を知る(11月)
 (1)自分についてまとめる
 (2)私の一生
学業生活の充実 中学校の学習(5月)
 (1)学習の目的と心がまえ
 (2)学習の計画をたてる

学習方法の点検と工夫(9月)
 (1)学習の反省と今後の計画
 (2)学習上の悩みとその解決
 (3)学習生活の充実
充実した学習生活(5月)
 (1)学習方法の反省と改善
 (2)効果的な学習生活
 (3)学習計画を見直す
効果的な学習(8月)
 (1)学習方法の検討
 (2)協力し合う学習
 
計画的な学習(5月)
 (1)3年としての学習
 (2)学習計画をたてる

意欲的な学習(9月)
 (1)効果を高める学習計画
 (2)学習上の問題の解決
 
健康 健康で安全な生活(6月)
 (1)交通安全
 (2)健康で安全な生活
心身の健康(6月)
 (1)健康な生活習慣
 (2)心の健康
健康と安全(6月)
 (1)学習と健康
 (2)受験期の健康
進路の適切な選択に関すること 将来の希望と進路の学習(7月)
 (1)私の夢と希望
 (2)夢と希望を実現するために
 (3)進路の学習
働く人びと(10がつ)
 (1)身近な職業
 (2)働く人びとの姿
 (3)働く人たちの仕事と考え





進路の計画(2月)
 (1)先輩の進路計画に学ぶ
 (2)進路計画の必要性
 (3)進路計画のたてかた
 (4)進路の計画をたてる
働くことと学ぶこと(7月)
 (1)働くことの目的と意義
 (2)学ぶことの目的と意義
職業の世界(9月)
 (1)職業の種類
 (2)職業の内容と特色
 (3)資格や免許のいる職業
 (4)職業の移り変わり
学ぶための制度と機会(10月)
 (1)勉学の道と学校制度
 (2)上級学校の種類
 (3)学習の機会
 (4)希望する高校の特色
個性と進路(2月)
 (1)選択教科の準備
 (2)先輩の進路を調べる
 (3)自分の適正と進路
 (4)進路計画の検討


進路の選択に備えて(6月)
 (1)進路を考える
 (2)卒業生の体験に学ぶ―1
 (3)卒業生の体験に学ぶ―2
 (4)進路選択のための諸条件
 (5)進路の選択の方法
進路の決定(10月)
 (1)進路先の調査―1
 (2)進路先の調査―2
 (3)個性と進路
 (4)希望する進路先の調査
明るい将来への準備(12月)
 (1)受験に必要な書類と手続き
 (2)上級学校の生活のようす
 (3)職業生活のようす
 (4)卒業後の希望と決意
卒業にあたって(2月)
 (1)卒業までの生活
 (2)希望にあふれて
 (3)将来の生活への適応

(3)授業の充実

 1 授業の基本
 今までの学級指導を振り返ってみると,生徒にとって興味あるものになっていなかったように思える。学級指導で扱う内容は,友人のこと,学力のこと,家庭のこと,進路のことなど, 生徒の様々な悩みに直接こたえてくれるものばかりであるから,関心は高いはずである。それなのに関心が低いというのは,教材研究の不足や学級指導に対する認識の低さなど,その原因は教師側にあると考えてよい。学級指導は教科と違って,学力の低い生徒にはむずかしい内容であるなどということはなく,すべての生徒に深いかかわりがあり,共に学習に取り組んでいける内容である。学級指導における進路指導では,一人ひとりの生徒に学習が成立するように,次のような授業の実践に努める。
ア 進路学習が自分とどうかかわっているかを実感として受けとめ「やってみよう」という意欲を引き出す動機づけを大事にする授業。
イ 教材を仲だちとして,友人,先輩,家族,職業人などの考え方,生き方を知り自分と対比することによって,積極的に自己を伸ばそうとする意欲を育てる授業。
ウ 生徒自身による情報資料の作成を活発にし,それを生かすことによって学習内容の深化を図る授業。
エ 自分を知り,自分を生かす学習によって充実感や生きがいの生まれる授業。
オ 学習活動の中に努めて個別指導を取り入れ,個を伸ばすための個別相談に発展していく授業。

  2 事前指導の充実

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