福島県教育センター所報ふくしま No.77(S61/1986.8) -025/038page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

(3)評価

 教師側の評価として,以下の3点を中心に実践した。
 1 座席表へのチェック
  チェック項目を精選し,○×やレでチェックできるようにした。
 2 形成テスト
  単元中3回実施し,ノートにてん布。
 3 総括的評価
  自作テストを実施し,S−P表によってその分析を実施した。下の表がそれである。

 <「火事を防ぐ」S−P表>

「火事を防ぐ」S−P表

 この結果から考察して, ねらいはほぼ達成されたと言える。

3 研究の成果と今後の課頴
(1)成 果

 1 児 童
  ア 地域の資料を取り上げたことにより,興味・関心の継続がなされた。
  イ 観点別到達目標と評価計画に基づいて地域の資料の選択,資料作りを実践したことにより,生き生きと学習に取り組んだ。
  ウ 地域の活動に対し,興味・関心がでてきた。

 2 教 師
  ア 目標分析をすることにより,児童にとらえさせたいことについて観察可能な形で設定でき,評価しやすくなった。
  イ 地域の資料を教材化する活動を通して,地域の人々や諸活動に直接触れることができた。
  ウ 目標の明確化が図れた。

(2)課 題

 1 情意面の評価方法
 2 児童自ら課題が見つけられる工夫
 3 児童の変容の効果的なとらえ方
 4 地域の資料の魅力ある教材化の手立て

4 おわりに
 実践の概要をまとめてきたが,研究を進めれば進めるほど多くの課題が生まれてくる。
 地域の資料を収集するには,基本的には教師自身が足で歩き,直接触れることが大切であると考えている。
子どもたちとともに資料を作っていく方法も効果的だが,いずれにしても教師自身がよく知っていることが重要である。
 今後も,魅力のある社会科の授業を目指し,模索しながらも実践していきたい。

<参考文献>
関心・態度を育てる社会科の指導と評価 明治図書
社会科授業のねらいと教材化   明治図書
社会科到達度評価の理論と研究 明治図書
指導と評価  60年 No.5
観点別到達目標分析のしかた  教育センター
学習態度の形成と自己評価    明治図書
社会科到達度評価指導事例集  明治図書
S−P表の活用            明治図書
  

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育センターに帰属します。