福島県教育センター所報ふくしま No.78(S61/1986.10) -023/038page

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2 教育目標の具体的到達目標
<到達目標設定の基準>
 ア 日常の生活実践を通して到達可能なものとする。
 イ 具体目標に照らして,3〜5項目とする。
 ウ 児童の自己評価を容易にするため,3段階評価とする。
3 校内組織への働きかけ
 本研究を始めた時期(6月)には,本年度の校内組織は,すでにでき上って動いていたのでその現有の組織を効果的に活用し,教育目標の実現を図るべく検討した。
ア 活用した主な校内組繊
 ア定例職員会議(毎月,第4金曜日)
  ○校長の指示伝達事項等
  ○重要案件の協議と共通理解を図る。
 イ生徒指導委員会(毎月 第4火曜日)
  ○児童の校内・校外生活の指導について協議する。 
  ○月の生活目標の実践の方策についての具体化及び結果の反省をする。
 ウ現職教育研修会(毎月第1,2,3金曜日)
  ○共同研究(本年度は道徳教育)の推進
 エ職員打合せ会(毎週,金曜日の朝)
イ 校内組織への働きかけ<表3>
働きかけた主な内容 会議名 月/日
学校教育目標と日常の教育活動との関連を教育目標の具現化を図る構想図に基づいて説明し周知させた。 職員会議 7/22
共同研究(道徳教育)の授業案の中に学校の教育目標との関連を明記させるようにした。 現職教育
研修会
6/21
教職員の意識調査をもとに、学校教育目標についての教職員の意識の高揚を図った。 職員会議 8/23
児童の学校教育目標の到達度評価(自己評価)の集計結果をもとに欠陥を指摘し、その事項の指導の強化を職員に要請した。 生徒指導委員会
(生徒指導主事に依頼)
職員打合せ会
8/27



8/30
児童の日常の生活のようすの観察から、落ち込んでいると思われる学校教育目標の具体目標についての指導の強化を要請した。 生徒指導委員会
職員打合せ会
   〃
   〃
10/22

9/20

10/25
11/22

4 教育目標実現をめざしての本研究の実現を
○阻害要因    ○見とおし
○実施内容    ○活用した校内組織
の関連を表にまとめた。(省略)
(3)結果と考察
 上記のような対策を講じたことにより,つぎのような変容があった。
 1 教師の意識(上段は7月の事前調査,下段は11月の調査結果)
  ア 教育目標の必要性 <図6>
 学校の教育目標について、あなたの考えに合うものを1つ選んでください。
図6

 イ 教育目標が必要である理由(図6で3,4と答えた職員を対象)<図7>
 上記の問いに3,4と答えた方は、その理由を1つ選んでください。
図7

≪考察≫ 学校教育目標の必要性を感じる職員は増加したと同時に,必要性の内容にも変化があった。
  学校の教育目標は「ねらいを明確に」し,「同一目標に向けて実践する」ことの必要性から重要であると考える職員が増加した。
  これは,教育目標に対する意識の変革があった表われであると考えられる。
 2 児童の変容 
 ア 到達度に対する児童の自己評価(部分)
 <表4>
具体目標 到達度の評価項目 到達度(%)
7月 11月
1.きまりを守ろうと努める 勉強はじまりのチャイムがなったらすぐ席につき勉強ができるようになっている 26 38
全校朝の会や音楽集会のとき、静かにきちんとしている 44 46
学校で決めた約束は、しっかり守ろうとしている 34 14
そうじの行き帰りは、きちんとならんで右側を静かに歩いている 35 14
2.健康安全に気をつけて生活する 自転車に乗るときは、学校で決められた約束を守ってのっている 45 46
学校で使っている上ばきは1週間に1回きれいに洗っている 95 98
毎朝顔を洗い、毎日歯をみがいている 70 85
手や汗をふくためのハンカチなどはいつも身につけている 64 71
危険な遊びや危険な場所には近よらないようにしている 74 77
3.明るい人間関係をつくろうとする 先生やお客さんにえしゃくやあいさつをいつもしている 59 60
友だちどうし朝や帰りのあいさつをちゃんとしている 56 49
友だちと遊んでいる時少し位思い通りにならなくても仲よく遊ぶ 58 51
(選択肢「はい」「どちらともいえない」「いいえ」のうち「はい」と答えた児童の百分率)

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