福島県教育センター所報ふくしま No.78(S61/1986.10) -026/038page
3 教育計画の改善
ア 教科・道徳・特別活動・創意を生かした教育活動の見直し
イ.現職教育・生徒指導・保健安全・学校給食等の年間指導計画の整備
4 教育課程 完全実施の工夫
ア 学校運営計画表を作成し活用を図る。
イ 過経営案を作成し活用する。
(2) 授業の改善充実
―算数科の研究実践を中核として―
1 操作活動の工夫
ア 操作活動の意義
考察対象に対して,児童が主体的に働きかけることができ,一人一人が問題を解決していくよろこびを味わわせることができる。また,多様な見方・考え方を育てていくのに有効である。
イ 操作活動のさせ方
a 課題をつかませるための操作
○児童の身近なものを素材とする。
○疑問や問題を抱かせ,解決への意欲を高める。
b 多様な考えを伸ばすための操作
○既習事項を活用させる。
○操作を通して個々の考えをまとめる。
○注意すること
操作の条件設定を確実にすること。
C 考えを確かめるための操作
○具体物の操作から念頭操作への手だてを考慮する。
2 指導過程の工夫
ア 基本過程と学習のし方の指導
わかる・できる授業をめざして
↓
イ 学年に応じた学習の手順
特に手順を明示するためにカードの活用を図り,ノートづくりにも関連づけた。
○課題把握 ・低学年では,学習のめあてをはっきりとらえる ↓ ・高学年では学習課題がわかり,その意味を確実にとらえる ○見通し ・低学年では,どんな順序で勉強していくか,どんな内容の学習か,だいたいの見通しを持つことができる ↓ ・高学年では,既習事項,資料などから自分なりに解くことの予想をたてる ○確かめ ・絵図,具体物,半具体物,参考書などを活用して課題解決のために考える | ・友だちの考えと比較し,自分の考えを練り直したり,深めたりすることができる ↓ ・解決の方法,結果がわかる ○強化発展 ・学習したことを使って,類似問題を解くことができる(ドリル) ↓ ・学習した方法を使って,新しい問題にあてはめて解いてみる ○まとめ ・学習したことをノートを,まとめる ・次のめあてや課題について考え合う
め―めあて た―たしかめ も―問題
課―課題 確―確かめ
よ―予想 ま―まとめ
見―見通し
ウ 発問と板書(略)
3 考察(成果と問題点)
ア 協力して学習する態度が表われてきた。
イ 多様な見方・考え方がみんなの前で発表できるようになってきた。
ウ 自分から課題を見つけたり,ノートづくりに努力するようになってきた。
エ 与えられる課題から,見つける課題づくりに一層努める必要がある。
オ 練習時間の確保と評価の工夫が必要。