福島県教育センター所報ふくしま No.79(S61/1986.12) -011/038page
T う一ん。そうなの。(※2) ※2受容
非審判的で許容的な雰囲気で接することです。ことばとしては,「う−ん」「うんうん」「なるほど」「そうなの」などがありますが.相手の気持ちに共感して合づちを打ちながら話を聞くことが大事です。(前かがみになり,大きくうなずく。)(3) 3.ノン・バーバル(非言語的)な面の大切さ
カウンセラーの表情や態度は非常に大事です。言語的な面との一致が図られれば,自然と心から傾聴している姿勢となって表れてきますが,初めは,意識的に表現することも必要です。T 寝つくまで,どれぐらいかかるの?
C 1時間ぐらいかかります。いろいろ考えると目がさえてしまって…。
T それは大変だねえ。(※3)それでは,朝も起きるのはつらいよねえ。(※4)
C ええ,いくら寝ても熟睡した感じがしません。
<中略>※3支持
クライエントに同調したい気持ちで接することで,言葉やその背景にある感情を十分に支えることです。ただ,すべてについて同調するのではなく,同調できることがらについて真剣に支持します。
※4ノーマライジング(normalizing)
「…なら〜になるのは当然だ。」のように,原因一結果についての気持ちを肯定的に受け止めることです。
ラボール(またはリレーション)とは? ○ラボールの形成は,インチーク面接の第一のねらいです。
○ラボール形成のために,「受容」や「支持」といった技法が大切になります。
○ラボールが形成されると,クライエントは自分の問題をカウンセラーに訴えるようになりさらに自分の力で解決していこうとするようになります。
T ○君が今日ここへ釆たのはなぜかな?(4)
C 学校に・・・‥・行きたくないから・・・・・・。4.来所の目的
これを聞くことによって,本人の問題意識の程度のチェックと本人への意識化に役立ちます。T 学校に行きたくない・・‥‥。(※5)
※5繰り返し
鏡のようにはね返ってきたことばによって,クライエントが自己洞察できるように,相手の心に沿って大事なことばを返してやることです。C ええ,だけど……本当は…‥・行きたいんですけど‥…‥‥。