福島県教育センター所報ふくしま No.79(S61/1986.12) -020/038page

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研修者の研究報告(学校経営B講座)

校内研修充実のための改善への試み

福島市立北信中学校 教諭  今 泉 清 司


1.研究の趣旨

 校内研修の成果を高めるためには,職員が研究主題を正しく把握し,共通理解のもとに,計画的組織的に校内研修が推進できるように,研究協議会や教科部会を運営することが大切である。
 本校の校内研修でも「学習に意欲的に取り組む生徒を育てる工夫」について,ここ数年にわたって継続研究を進めてきたが,研究協議会での話し合いが形式的で深まりがみられない。研修主任としての自分自身の反省を含めて,その要因をあげてみると次のように考えられる。
(1)研究計画にち密さが欠けているために,共通理解に至らず研究実践に結びつかない。
(2)研究協議会の資料提示のしかたに具体性が欠けているために,協議内容に深まりがみられず,問題意識として定着せず実践されることが少ない。
(3)教科部会や学年会での話し合いが連絡事項の程度にとどまり,研究協義にまで深められることが少ない。
 以上の問題点のうち,特に(1)(2)に視点をあてて改善を図ることが重要であり,改善の可能性もあると思われる。校内研修の充実は本校における重要課題の一つであるとの認識に立ち,本主題を設定した。

2.見  通  し

 研究計画を見直し,毎月の学校運営計画との関連を図り,きめ細かな研究計画に改め,研究協議会の運営を工夫することができれば.校内研修の充実を図ることができる。

3.研究の方法と対象

(1)研究の方法
  1 研究協義会や教科部会のあり方に関する文献研究・理論研究
  2 職員の意識調査とその分析・考察に基づく研究主題の確立
  3 校内研修計画の見直しと学校運営計画との統合を図る実践と考察
  4「学習に意欲的に取り組む生徒を育てる工夫」を研究主題とする校内授業研究の実践と研究協議会の実践
  5 変容調査と考察・反省
(2)研究の対象
    本校職員 37名

4.研究の結果と考察

(1)職員の意識調査と研究主題についての考察
  1 職員の意識調査のねらい
 本校の職員の年齢横成は,年長者が多く若年者が少ない構成である。そのために研修に対する意識にも差異があることが予想される。そこで年齢別に集計できるように工夫した調査用紙を用いて,校内研修に関する意識を調査し,問題点を探り,研究主題を確立したいと考えて以下の調査を実施した。
  2 調査結果についての分析と考察
 ここにみる限りでは,年齢差による意識の違いはそれ程大きくはないと言える。しかし,細部をみると,例えば「共同研究の進め方」を「わからない」とする若年層が多いのが目につくが,これは,新卒3か月にもならない職員が3名と,2年目になったばかりの職員が2名,その他という構

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