福島県教育センター所報ふくしま No.79(S61/1986.12) -026/038page
(2)結果についての考察
実態調査の結果から,次のような生徒像が浮かんでくる。
本校を希望していなかった(70%)が,高校だけは卒業しなければならないと思い(57%)通学しているものの,学校には教科書を置いていき(68%),家庭ではほとんど勉強せず(61%),結局,授業内容がわからず(37%),基礎カの不足を感じ(34%),勉強の仕方がわからない(29%)で,勉強の必要性や努力の必要性を感じながら実行が伴わず(71%),自信のない(78%)毎日を送っている。この傾向は特別活動に関するアンケートの結果にも見られ意欲的な姿はあまりない。この結果を参考にしながら,各教科毎に更にアンケートや学力診断テストなどを実施し,生徒の「つまづき」はどこにあるのかを把握し,「わかる授業」,「興味ある授業」を展開し,生徒の「やる気」を喚起するための方策をさぐるのがこの研究の目標となってくる。
5.各教科における研究実践
前述の結果をふまえ,各教科毎に実践を進めたわけであるが,共通して言えることは,各教科ともに,まず実態調査をして,従来の授業のあり方を反省し,その中から「わかる授業」のあり方などを探っていることである。以下は,各教科で実践した活動の主なものであるが,紙面の都合で説明は少なくして資料の一部を掲載する。
(1)国語科
百人一首大会を企画することにより古典学習への関心と意欲を高め,更にHR活動を活発化することを図った実践で左表はその大会の持ち方の一部である。
1 百人一首カルタ大会