福島県教育センター所報ふくしま No.79(S61/1986.12) -035/038page
(6)暗室にして光による活用も効果がある。図3
1.図3のように水を入れずにボールのふちAとポールの黒い線Bに光を合わせる。
2.そして徐々にポールに水を入れていく。
水が入ってくると光の位置Bがだんだん底のCに移っていくのがわかる。
3.こうして光は水面Dのところで屈折していることをとらえさせた。
(7)使用後の児童の感想文
観察する子どもたち
6.おわりに
いずれの教科でも同じであろうが,子どもたちが自分の手を動かし考える学習,いわゆる身体をとおした学習には,子どもたちは喜んで参加するものである。理科学習の場合は,それが観察・実験学習にあたる。知識を要領よく習得するだけでなく,観察・実験という直接経験をとおして,科学的な物の見方や考え方を学ぶとともに,問題の解決をとおして新たな興味と関心を高め理科好きな子どもに育っていく。しかし,この観察・実験観察する子どもたちには,教師自身の多くの時間と労力が要求され,その効果を知っていながら取り組めない場合が生ずる。まして,教師自身のアイディアによる観察実験となると教材教具の開発など多くの教材研究と技術が必要になってくるので二の足を踏むことが多い。
しかし,子どもたちが.驚き,ひとみを凝らして観察・実験に真剣に取りくみ,解決したことに喜びあう姿を考えた時,新しい教材教具の開発に意欲がわいてくるのである。
なお,報告した光の屈折実証器のほかに,最近の自作教具として次のものがある。機会があれば発表したいと考えている。
・ 月・星・太陽の動きのモデル
・ 水上置換アーム
・ 天体観測アイピース等格納庫
・ 理科実験演示用スタンド
・ 音の反射と増幅