福島県教育センター所報ふくしまo.80(1987.2)-025/038page
6 栽培作物とその活用(昭和60年度)
品 名
収 穫 量
収 穫 物 の 活 用 状 況
ジャガイモ サツマイモ
さといも
大根(丸・長)
白 菜
大 豆
水稲(もち米)
132.3kg 319.6kg
41.5kg
約200本
約100コ
約4リットル
180kg
全校縦割りグループの班ごとに中庭で会食7/19 同上 体育館 11/2
いも煮会 11/22 収穫祭 11/30
いも煮会 収穫祭。給食時のつけ物として試食
同上
枝豆として一部中庭で試食 各学級ごとに豆まき
収穫祭(もちつき大会)あんもち、雑煮として体育館で試食11/30
7 家庭,地域との連携協力
多くの機会や方法を用いて啓蒙した。
○農園活動の参観と懇談会○ビデオ放映
○農園ニュースの発行○技術指導の要請
8 児童の作品から
6 研究実践の成果(研究の目標にそって要約)
(1)土に親しむ子ども
第1年次は,農園などで自分たちが耕作しているにもかかわらず,畑に入りこんだり,踏みつけたりする無関心な態度がみられたが作物の生長する様子を見る機会が多くなるにつれて,作物や畑を大切にしようとする態度が自然に培われ,積極的に土に親しもうとする児童が多くなっている。また,自然を大切にしようとする気持ちが観察学習.作文、詩などにみられる。家庭でも,作物に関心を示して手伝いをよくするようになったなどの声が父兄から聞かれるようになった。
(2)安全に気をつけ,助け合いながら仕事をする子ども
全校縦割り班編成のために,上級生が下級生の面倒をよくみるようになり,低学年の児童に手をとって農具の使い方を教える場面やほほえましい会話が見受けられる。
グループ作業の実践を通して,そのよさや協力することの大切さ.みんなで仕事をする楽しさなどがわかってきたようである。
(3)人々のふれあいを大切にする子ども
班内の融和を図るため,学校行事や遊び場などでも縦割り班で参加させてきた結果.日常の学校生活でも下級生へのいたわりや上級生への協力がみられて,信頼関孫が育ってきている。
7 今後の課題
(1)「土に親しみ.額に汗して働くよろこび」が,3年間の研究において子どもたちの心や行動が芽生えている時,その根を定着させ,より主体的な実践活動ができるように今後の具体策を作り上げていく必要がある。
(2)現在使用している農園は借地である。今後とも徒歩で5分程度の距離.車の往来もほとんどない安全が確保できる好条件の土地を借用したい。
(3)生産活動には,種,苗,肥料等にそれ相当の経費が必要であるが.今後も継続していくにあたって,その経費をどのようにつくりだしていくか。
(4)活動時間帯は,創意の時間を中心としてあててきたが,適切なのかどうか。作業班についても,縦割り方式で実施しているが,農園の広さ,作業時間のとり方によっては,縦割り班と学年単位的なものとの併用も考えていかなければならない。
(5)農園の広さ,活動時間の問題,栽培作物の活用などを対応させながら,作物の種類,作付け量なども検討していかなければならない。