福島県教育センター所報ふくしま No.81(S62/1987.6) -017/038page

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・指導要録、本人の書いた作文、日記を読む
・他の教師、生徒、父母などから情報を得る

診断
・状態や原因を明らかにする
・改善の見とおしを明らかにする
 
・面接や観察などで得た資料を総合して診断する
・他の教師の意見も参考にして診断する
 
指導仮説

・指導援助の対象を明確にする
 
・問題行動を改善・解決するための具体目標と指導方針をたてる
・改善・解決に最も合理的で効果的な心理療法の選択や組み合わせを行う

指導援助
・指導仮説に従って行う
・本人への指導援助と共に、家族や学級に対する指導援助を平行して行う
 

問題行動の改善・解決
 

再適応
※必要に応じフィードバックすることも大切です。

(5) 家庭との協力関係をつくる

 児童生徒の問題行動は、家庭での養育態度が原因となっている場合が少なくありません。しかし、家庭での養育態度を責めることは、必ずしも効果的とは言えません。
 なぜなら、
1.親自身が我が子を良くしようと何年もかかわってきた養育態度のパターンがあります。そのパターンは、長年の積み重ねによるため変えようとしても容易にできないものです。

2.親は、子どもの問題行動に対し、自罰的(“私の育て方が悪かった")になったり、他罰的(“学校が悪い"“友人が悪い")になったりと、心がゆれ動き、自信を失いかけていることが多いものです。
 責めるよりはむしろ、今までの養育態度を肯定的に受けとめ

דお母さんが,あれこれ手を出すからこんなことになったんですよ。"
○“お子さんがかわいくてしかたがないので、つい手助けをしてしまうんですね"

といったように接して、両親に自信を与え、信頼関係を形成し、共によき協力者として問題解決にあたっていくことが大切です。

(6) 他の機関との連携をはかる 問題行動の気づきと対処の仕方は、以上のことが基本になりますが、問題行動の改善・解決に最も大きな力となるのは、先生方が常日ごろ行われている根気強いご努力を置いて他にはありません。
これにより、困難と思える問題行動も必ず改善・解決の方向に向っていきます。それを信じて今後ともがんばってください。
 次回は、テスト・バッテリーです。

〔参考文献〕
福島県教育センター所報 75〜80号
福島県教育センター紀要 68号、69号、70号
「中学校学級担任」7月号臨時増刊 第一法規

 

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