福島県教育センター所報ふくしま No.82(S62/1987.8) -012/038page

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 数学16名(6%)、英語40名(15%) 2.つまずきの時期:中1から高2までのうちで,国語は古典分野で高1で45.9%、数学でも高1で、47.4%と高い。英語では中1で24.4%、高1で32.4%と二つの山がみられる。

3.つまずきの原因
  国語 数学 英語
先生 42名(21.2%) 31名(12.4%) 40名(17.8%)
学習内容 40名(20.2%) 60名(24.1%) 36名(16.0%)
自分 116名(58.6%) 158名(63.5%) 149名(66.2%)

 上表の示すように、自分の努力不足を認めている者が多いが、先生や学習内容(授業)と教師サイドの原因も多くみられることは注目すべきことである。 4.つまずきの原因の内容では、先生の「教え方がはっきりしない」、「難しくてわからない」、「授業がワンパターンで単調」などが多かった。 5.解決への意識としては、「予習・復習をしっかりやる」、「授業中にもっと集中する」などやるべきことは正常に自覚している。 6.解決方法としての教師への期待では、「授業でわかりやすく」が一番多く、次に補習や課題・添削」、「豆テストを多く」などがあげられている。

 つまずき調査については、各教科ごとに細かく分析してみないとつかみにくいが、この調査によって大まかではあるが生徒の実態と教師に対する期待を読みとることができた。アンケートの結果から明らかになったいくつかのポイントを大切にして、さっそく対処の方策を検討し要望の線にそって改善していかなければならないと思われる。

イ 調査―3 教員の意識調査

教員の意識調査 教員の意識調査2
○教師に対する意識調査のねらい

 学習指導では、各教科担任の生徒の把握と実践力に負うところが大きいが、学校全体であるいは学年単位でまとまった組織体として積極的に取りくむことによって教育実践の効果があらわれ、生徒の全体的レベルアッブが図られるものと考えられる。個々の教員の学習指導に対する意識を調査し、それを分析してのぞましい指導のあり方を探りだすために本調査を行った。

○調査結果についての考察

 教師の大方の意見としては、卒業時までの到達目標は、基礎・基本重視の学習指導をべースとして、あせらず着実に発展学習をすすめることにより、結果として進学率を高めるようにもっていきたい考えである。しかし進学指導に対する期待の本音としては、国公立大と私大中堅以上の合格者を数多く出すことが一番大きな目標になっている。
 従って学習指導上の問題点としては、中・上位者を伸ばすことの期待が71.5%と大きく、学年全体として取りくむべき最重点課題と考えられる。
 学力が伸びない原因としては、自己評価の甘さと現実認識の欠如が一番問題とされるが、これは地域環境による刺激の欠如や競争原理の不在に大きな原因があると思われる。次にクラス環境のゆるみから互に足ひっぱりになっているという見方が多いが、緊張感のある校内の雰囲気づくりのた

 

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