福島県教育センター所報ふくしま No.82(S62/1987.8) -023/038page
の結果から個人を抽出し、実践指導を行うことにした。
(1) 研究対象者の抽出
研究対象者の抽出は学級毎に次のような基準で行うようにする。(a)評定尺度による評価が低い状態を持続している児童・生徒(2〜3人)
(2) 抽出した児童・生徒の要因分析
(図1参照)
(b)評定尺度による評価が高い状態から低い状態に変化した児童・生徒(2〜3人)
(c)評定尺度による評価が低い状態から高い状態に変化した児童・生徒(2〜3人)
抽出した児童・生徒に対しては、先ずYGテストを行い、性格的要因を分析し、その結果により指導のあり方を探るようにする。
(図2参照)
小学校1〜2年の児童に対しては、FAT(学力向上要因検査)を行うようにする。また、GAT(不安傾向診断検査)やDAT(問題性予測検査)なども準備し必要に応じて用いるようにする。
図1 評定尺度による自己評価が低い状態を持続している児童の例(小学5年生)
(A〜Lの記号は評定尺度の項目を示す)(3) 指導実践に当たっての留意点
図2 性格要因分析と指導・援助の例
- 教科指導を中心とした実践指導であっても、それだけに終ることなく、特別活動を通しての指導も併せて行うなど、効果的な指導のあり方を探るようにする。
- 学級担任との連携強化を図り、児童生徒の個性を重視した指導を行うようにする。
- 家庭や地域社会の習慣などを重視した指導を行うようにする。