福島県教育センター所報ふくしま No.83(S62/1987.10) -016/038page
めんどうくさい。」と決めつけてしまう傾向がある。
2. 教師側2.仮説
- 教科書教材の問題場面だけでなく、身のまわりの具体的な事象の中から選んで教材化を図っていく積極性が不足している。
- 筋道を立てた考え方として、帰納的な考え方や類推的な考え方があるが、それらの考え方のよさを十分に指導していない面がある。
- 児童主体の学習過程よりも、教師先行型の指導過程で授業を行っている場合が多い。
(1) 仮説
(2) 仮説のための理論
起こり得るすべての場合の数を求める指導において、1つを固定し、他を変化させる考えの含まれた図表を、児童自身に作らせ、問題場面で活用させていけば、落ちや重なりがなく順序よく分類整理していく能力が伸びるであろう。
- 起こり得るすべての数
順列や組み合わせの数ととらえるが、その数を求める方法をとらえるよりも、順列や組み合わせの考え方を漸次伸ばしていくところに価値がある。- 1つを固定し、他を変化させる考え
固定し、変化させるという活動は、操作活動を意味している。具体的操作から半具体的操作へ、さらには、念頭操作へと発展していく中で、1つを固定し、他を変化させる考えが伸びてくると予測できる。- 順列や組み合わせの考えの初歩となる図表
樹形図、たてと横のある二次元の表、多角形の辺と対角線のある図などが考えられる。教師側から与えるよりも児童自身が工夫して作り、活用していける図表とする。- 問題場面
問題場面とは、日常の事象を算数の舞台にのせた場合、順列や組み合わせの考えを用いて数学的に処理できる内容の含んだ教材である。3.計画
(1) 方法 一群法
(2) 対象 第6学年38名(男21名、女17名)
(3) 組織 個人研究
(4) 日程
1. 事前研究の段階
ア)研究計画の樹立 (6月)
2. 検証の段階
イ)実態調査 (6月)
ウ)研究主題の設定 (6月)
エ)文献研究 (6月、7月)
オ)仮説の設定 (7月)
ア)指導計画の作成 (8月)
3. 整理の段階
イ)事前テストの実施 (9月)
ウ)検証授業 (10月)
エ)事後テストの実施 (10月)
オ)把持テストの実施 (11月)
ア)データの処理 (11月)
イ)結果の分析 (11月)
ウ)研究のまとめと反省 (12月)
エ)研究報告書の作成 (12月)