福島県教育センター所報ふくしま No.83(S62/1987.10) -033/038page
<講座紹介>
「教育相談部関係講座」
教育相談部 松本 喜男
教育相談部が担当する講座は下記の通りです。講座の内容等を「学校カウンセラー講座」と「生徒指導講座」に分け、その概要を紹介します。
- 学校カウンセラー講座 (初級小学校)
- 学校カウンセラー講座 (初級中学校)
- 学校カウンセラー講座 (初級高等学校)
- 学校カウンセラー講座 (中級) 前・後期
- 学校カウンセラー講座 (上級) 前・中・後期
- 小学校生徒指導講座
- 中・高生徒指導講座 前・後期
1.学校カウンセラー講座
上級は、中級の講座を終了された方です。このように受講資格の条件が規定されているのは、段階的な受講により、講座の目的が達成できるように内容が組み立てられているためです。
この講座には、初級、中級、上級があります。初級は誰でも受講できますが、中級は初級講座か59年度以前の教育相談講座を受講された方、又は文部省の地区別カウンセリング技術講座を受講された方です。(1) 講座の目的
教育相談に関する理論や技法について研修を深め、子供への対応が適切にでき、更に中級、上級を受講することによって学校における教育相談の中心的役割を果たすことができる指導力を身につけることがねらいです。(2) 研修の主な内容
・感受性訓練 ・相談面接法 ・行動療法 ・自律訓練法 ・ロール・プレイング ・グループカウンセリング ・家族カウンセリング ・検査の処理とテスト・バッテリー ・問題行動の気づきと対処の仕方 などです。(3) 研修の具体的な内容
紙面の関係で次の二つについて述べます。1.感受性訓練 ⇒ まず、自分自身に焦点をあて自分の考え方や感情、対人関係における言動の傾向などに気づく演習をします。次に相手への気づきを深め、望ましい人間関係を形成するためには何が大切なのかを探っていきます。
2.ロール・プレイング(役割演技) ⇒ これは、あるテーマ(例えば、授業中ふざけている子供への対応など)を決め、テーマに即して役割(生徒や教師)を分担し、即興的にその場面を演じます。演じた中から生徒への適切な対応の在り方を探ったり、自分がふだんとっている言動などへの気づきを深め、よりよい対応ができるようにします。このような演習と理論を総合的に組み合わせ体験的に研修できるようにしております。
2.生徒指導講座この講座は、小学校生徒指導講座と中・高生徒指導講座の二講座になっています。小学校生徒指導講座は、小学校における生徒指導の重要性にかんがみ62年度より新設された講座です。
(1) 講座の目的
積極的な生徒指導を始めとし、生徒指導に関する諸問題について研修を行い指導力を高めることがねらいです。 以上のような内容を中心に、講義と演習により研修を行います。簡単に講座を紹介しました。今後は部員一同更に努力を重ね、教育現場の要請に応える研修になるようがんばりたいと思います。