福島県教育センター所報ふくしま No.84(S62/1987.12) -026/038page
・作業状況をO.H.Pにてたしかめる。(3) 自然のまとめ
1.地形のようす・・・・・・・・・山地である。
作業学習を通して完成した補助教材をもとに、個人、小グループごとの協力学習でまとめる。
2.気候のようす
ア 3地域を比較しながら西会津町の気温をまとめる。
西会津町の8月の平均気温は25.4℃で会津若松よりも、小名浜よりも平均してO.1℃高い。1月の平均気温も会津若松より0.1℃高い。
イ 隆水量はどうか
12月1月が特に多い、イ図とウ図の隆水量よりみて、年によってことなる、特に台風等の上陸によって変化する。
ウ 12月1月2月に降水量が多くなる原因を、エの断面図で考察する。
大陸より吹く北西の季節風が日本海よりのしめった空気を越後山脈・飯豊山・大倉山にあたりうず状になって西会津町地区に雪が多く降る。
エ 西会津町地区の気候の特色をまとめる。
夏は高温多湿でじめじめしてしのぎにくい、冬は降雪が多い、盆地特有の内陸性気候に近い、また、降水量よりみると日本海岸式気候型である。(4) 1/25,000の西会津町地形図に着色して土地利用図を作成する。
1 読図 No.1
ア 土地利用の状況
(ア) 水田、笹川流域の河岸段丘、地下水や水の得やすい山の南西斜面にたな田がある。
(イ) 畑、集落のまわりや、水の得にくい山の斜面にだんだん畑がある。
(ウ) 森林は、針葉樹林(松)と大部分は広葉樹林である。
イ 集落の分布
(ア) 笹川流域に1O戸から35戸かたまって集落がある。
(イ) 海抜130メートルから430メートルの地域に約16の集落がある。
2 読図 No.2
(5) 地域の変化のようすをまとめる。
ア 耕地利用状況
(ア) 畑地は自給用の野菜と、葉タバコ、アスパラ、インゲン、キュウリを栽培
(イ) 桑畑や桐畑が多くみられる。
(ウ) 牧草畑がすこしみられる。
(エ) 日当たりの悪い畑地や荒地に植林がおこなわれている。
(オ) 水田はたな田が多く海抜380メートルから400メートル以上の地域は冷害をうける場合がある。
学校前の高台より観察する、小学校入学時と比較して変化のようすをまとめる。3.おわりに
- 耕地(水田)が区画整備される。
- 農業の機械化がすすんでいる。
- 道路の拡張と舗装整備される。
- 工場が進出している。
- 兼業農家が増加している。
- 冬の出かせぎがへっている。
- 過疎化がすすんで若年層の離農離村が増加している。
生徒よりの反応、反省によれば、OHP2台を使用した比較学習、作業学習、観察学習は楽しく、よく理解できたとあった。