福島県教育センター所報ふくしま No.85(S63/1988.2) -010/038page

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T:それじゃあ、実際に練習してみようか。(4)
 まず、 練習前の準備 だけど、ゆったりできて静かな所、例えば、自分の部屋なんかいいね。次に、体を圧迫しないようにベルトとか腕時計ははずすかゆるめたほうがいいね。それから、お腹がすき過ぎている時は避けた方がいいし、トイレもすませておいたほうがいいよ。で、姿勢だけど、今、君が座っているような椅子でやったり、安楽椅子を使ったり、ふとんに上向きに寝た姿勢でやったりする方法があるんだけど、今日はその椅子でやってみようか。
先ず、姿勢を作ってみよう。(4)の1

T:次に、 安静練習 をしてみよう。(4)の2
それでは、お腹をふくらませるように、大く息を吸って。次に、お腹をへこませるように息を吐きだして。これを、3〜4回やって。はい。次に、先生が言葉を言うから、頭の中で同じように ゆっくり 繰り返して。

「気持ちが落ち着いている……。気持ちが落ちついている……。落ち着いている……。とても落ち着いている……。」

目を閉じたまま聞いて。これで安静練習を終わるから、消去動作をするからね。では、

両手を握ったり開いたりして。そう、それを5〜6回やって。はい、次に肘の曲げ伸ばしを同じように5〜6回。最後に、両手を上げて大きく深呼吸しよう。(4)の3

ようし。静かに目を開けて。

T:どうだった?

C:ええ、ずいぶん落ち着いた感じがしました。

T:そう、初めてにしては順調だね。今のようにして、自分で練習を進めていくんだけど、1日3回、朝起きた時、昼休み、夜寝る前にやるといいね。それから、1回に3〜5分かけてね。

C:はい。

T:それじゃあ、次の 重感練習 に入ってみようか。
(4) 練習の進め方

(4)の1 姿勢の作り方

 ・腰を掛けた後、首も背骨もぴんと伸ばす。
 ・大きく息を吸い込み、続いて息を吐き出しながら、全身の力を抜いていく。
 ※体が全体として前後、左右に傾かないように注意する。

(4)の1 姿勢の作り方

(4)の2 安静練習

  • 深呼吸
    3〜4回位しますが、気持ちが集中出来ない場合には、5〜6回に増やします。
  • 公式言語(自己暗示の言葉)
    安静練習では「気持ちが落ち着いている」と言う言葉を用います。ただ、この公式言語は各段階でも随時使うので、背景公式とも言います。1回の練習時間は、3分〜5分位ですが、3分の場合ですと左の□の部分を 5〜6回位ゆっくり繰り返します。 また、次の重感練習に進むとすぐに自律訓練状態に入れるようになるので、 その時は1回でもいいでしょう。
(4)の3 消去動作

各段階の練習を終わる時や途中で練習を止める時に必ずやるようにします。消去動作をしなかったり、不十分だったりした時は不快感が残る場合があります。この時も、もう一度消去動作をします。


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