福島県教育センター所報ふくしま No.85(S63/1988.2) -015/038page
エ. 学校での指導をより効果的にするためにも保護者への啓蒙を図り、私達教師の考えを理解してもらい協力をあおぎ、連携を密にしていきたい。
オ. 学校教育目標の一つである「思いやりのある」を受けて設定した「友達や相手のことを考えて行動したり、話したりできる」という学年の目標の実現を図るようにする。2. 次のようなことを児童に理解させたい。
ア. 思いやり行動は相手のためになる行動であり、相手のことを思う心によって動かされる、ということ。イ. 相手にお礼の言葉や報酬を求めてはいけない、ということ。
ウ. 思いやり行動には負担が伴う場合がある、ということ。エ. 自分から進んで自発的に行うところに価値がある、ということ。
3. 具体的な取り組み学年で取り組みの内容について話し合った結果、次の点に重点をおいて指導していくことにした。
ア.道徳教育の充実イ.各教科との関連
- 担任全員で取り組む。
- 「思いやり」に関する内容を計画的に取り扱い、「思いやり」に対する考え方、行動の仕方についての幅を広げるようにさせる。
- 児童の作文や日記を活用し、児童の生活行動との関連によってより意識化を図るようにする。
- 学習後に作文を書かせることによって内面化を図り実践力を養う。
ウ.班活動と帰りの反省会の充実
- 授業においては、友達の考えや気持ちを理解し、大切にし、友達の意見や発表をよく聞くようにさせるとともにグループでお互いに教え合い、助け合い、励まし合って学習し、共に伸びる喜びを体得させる。
- 各担任が自分の得意とする教科の特質をふまえ、一人一人の個性と創造性を生かして指導していく。
エ.学年朝の会の充実
- 班で教え合い、注意し合い、励まし合ってよりよい生活ができるようにさせる。
- 毎日、一日の生活を反省しあい、良い行いについてみんなでほめてやり、悪い行いについては良い方向に進むように話し合わせる。
オ.「思いやり」カードの活用
- 学年朝の会において、「思いやり」について指導し、学年全員が同じ考えで「思いやりの心」を育てていくんだということを理解させ、行動していくようにさせる。
- 各担任が輪番制で「思いやり」に関することを話したり、児童の作文や日記を紹介したりする。また、担任全員が協力し、一体となって取り組んでいる、ということを感じとらせる。
- 児童は、「思いやりのある行為」とはどんな行為かわからないので、最も基本となる行為を示し、取り組みやすくしてやる。
- 毎週土曜日に反省させる。
- 具体的な内容
- 友達が困っているとき、手助けをしてやる。
- 友達が何か悪いことをしているとき、注意をしてやる。
- 友達に協力してもらったり、何かをしてもらったとき、お礼を言う。
- 教え合い、助け合い、励まし合って学習する。
- 友達を笑ったり、バカにしたりしない。