福島県教育センター所報ふくしま No.85(S63/1988.2) -024/038page

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  い学習とする。

(3) 運動の内容

 2年生での鉄棒あそびの内容を、1年生との関係から下記のように設定し、年間9時間として、どの子も、最終的には、8種目以上の動きができるようにすることを目安にして取り組んでいる。

 運動のしかたを掲示する図示板は、ベニヤ板にマジックで書き、運動名と運動図を、子どもにわかるように書いたものを、旗立台に立てられるようにし、どの学年でも使えるようにした。 4.考察と課題

 低学年の体育は、動きの幅を広げることに重点をおき、1つの運動1つの技にのみこだわらず、運動の特性をおさえた、多様な動きを学習活動に組み入れ、運動のしかたや、学習の進め方をわからせ、運動になれさせる。そのことによって、身につく動きを大切にする教師の構えが、子どもの活動意欲を刺激し、結果的に学習効果を高めることになるのではないだろうか。

  本校では、子どもが喜んで取組める体育学習のあり方を追求するなかで、単元の構成とその展開の個別化が、子どもの活動意欲や、学習への興味関心を高めるきめ手になると考え、単元構成では、2つ以上の運動領域の組み合わせ、運動内容は子どもの実態と運動の特性をふまえ、いくつかの動きに分け、多様な場の設定から動きの多様化をはかるなかで、単元のねらいにせまる授業の工夫を課題として実践してきた。その1例が、この実践記録である。

 こわがっていたS君は、12種目、肥満児のO君も5種目ができるようになり、39名中、8種目以上の動きをこなせる子が35名である。

 今後は、学年による運動内容の範囲のとり方と、場の設定、特に身体的障害児に対応する動きの範囲や、他の領域における個別化への具体案等、課題はあるが、器械運動系の展開では、このような授業の構成、展開によって、運動の得意な子も、不得意な子も、自分なりの力に合わせた動きから学習でき、その子なりの喜び、満足感を体得させることが可能であろうと考えている。 腕立て後転


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