福島県教育センター所報ふくしま No.86(S63/1988.6) -008/036page
(3) 段落と段落相互の関係から見た教材研究
ここでは,児童が書き手の立場に立ったとき,どのように段落と段落相互の関係をとらえていくのかを考えて文章の研究をしてみた。一部割愛するが,「文章構成の応用」と「表現への応用」に関する指導事項に該当する部分である。
(4) 児童の学ぶ意欲について<ついて/p>
理解から表現へ向けて,児童の学ぶ意欲はどのように変容していくのか。指導者が把握しておかなければならない点であると考える。
(5) 指導計画
理解と表現に関連する部分の指導事項に基づいて教材研究を行ってきた。指導計画を作成するにあたって,特に次の点に配慮した。理解と表現の段階で育成する能力を明確にすること。理解から表現へ能力が転換できるように組織すること。児童の意識が,理解から表現ヘスムーズに転換が図られるようにすること。
5.まとめとして
「体を守る皮ふ」を例にして,表現と理解に関連する指導事項三点をもとに教材研究を行ってみた。もちろんこれだけで,すべて教材研究がなされたというわけではない。
理解能力を表現能力に関連させる学習を進めることの必要牲を述べてみたつもりである。一つの指導法としてとらえていきたいと思う。
6.おわりに
価値ある情報を取り入れるだけでなく,自らが情報提供者として取り組めるような学習を組織していかなければならないことはすでに述べてきた。今後,実践を進める中で研究の内容を検討し,正していかなければならないだろう。
7.参考文献
・自己教育育成の手引 河野重男編(明治図書)
・説明文章の教材研究論渋谷 孝著(明治図書)他