福島県教育センター所報ふくしま No.90(H01/1989.2) -027/038page
ア 1・2学期の強化週間の比較
第2回と第4回の結果をグラフに表わしてみた。(1)〜(6)までどの項目も明らかに向上していることが読みとれる。教師と生徒が一体となって努力した結果である。
イ 教育目標に対する生徒の意識の変容学年集会や全校集会等で講話を聞いたときに教育目標に強い関心を示すと画答した生徒が6月の時点では60%弱であつた。12月の調査では80%近くまで達した。
ウ 日常の学校生活における充実感と満足感毎日の学校生活がとても楽しいとする生徒が6月と12月の調査で44.%から62%に増加し,学校生活が楽しくないと答えた生徒は逆に18%から11%に減少している。学習の合言葉の継続的な実践がこれらのプラスの変容をもたらしたと考えている。
いずれにしても学習の合言葉と教育目標,研究主題が全体構造として有機的に理解されてきたことは確かである。
2 校内研修に対する教師の実践意欲の変容
ア 職員研究協議会の運営状況
年間11回,協議会がもたれた。協議題は研究推進に有効に機能するものを取り上げられる。全職員が共通理解を図る重要な場であるので最優先して全員が参加するようになっており厳守されている。
イ 学校経営評価の結果
本校の校内研修はPDS全体の平均が5段階評定で4.2となった。教育目標・教育計画領域ならびに人的領域のなかで最もよい結果となった。
ウ 教育目標と研究主題についての意識の変容
6月の段階では教育目標の具現をめざす研究主題であると回答した者が69%であったが11月の調査では94%と著しく上昇している。
これらの結果から教育目標,研究主題に対する全教師の意欲が高まってきたと言ってよいであろう。
6.今後の課題
(1)校内研修の成否は教育実践の質に大きな影響をおよぼすことを実感としてとらえることができたが校内研修をより充実させるために,管理職にある者として学校経営について実践的に研究していかなければならない。
(2)校内研修は教育目標の具現化を支えるものである。その学校の教育課題を解決するために機能しなければ価値は半減してしまう。今回の研究では十分でなかったので今後も個人的にこの研究を継続していく。
(3)学校を活性化するうえで管理職者の柔軟な思考とリーダーシップの発揮は欠かせない。主任をはじめ職員のひとりひとりをどう生かしていったらよいかについて十分研究し,考えていく必要がある。