福島県教育センター所報ふくしま No.90(H01/1989.2) -028/038page

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アイディア紹介

平仮名文字の獲得を高める指導

−自作教具「ひらがなパズル」を使用して−

前石川郡浅川町立浅川小学校教諭 佐藤哲哉

 石川郡浅川町立浅川小学校教諭 蛭田久江

 はじめに

 本校特殊学級児は7名であるが,そのうちの3名は,ダウン症,言語障害,身体虚弱とろう斗胸などの障害を持った中度の精神薄弱児である。

 このように個の障害がまちまちな実態を考えると個に応じた学習の必要性を感じると共に,この子どもたちに最も必要な学習は何であるかを考えた。

 言語は,人間が人間らしく生きうる基礎能力・社会的自立のための重要な一要因という観点から言語指導に重点をおいて進めることにした。精神薄弱児にどのようにしてことばや文字を理解させまた,ことばや文字の表現力を身につけさせるか。ということを指導のねらいとした。

 「パズル」「種々のマッチング」「読む」「書く」の言語指導に関する一連の活動が可能でしかも場によっては一人学習もできるものと考えたのが今回の「ひらがなパズル」である。

1.自作教具「ひらがなパズル」について

 (1) ねらい

 1 パズル遊びの中でひらがな学習ができる。

 2 絵ピースと文字ピースで種々のマッチングができる。

 3 一人学習ができ正誤の判断が自らでき,学習した喜びが味わえる。

 4 型はめ込みの操作を通して指先の訓練ができる。

 (2) 概要

 1 構成部品

  ア 絵ピース  87枚(随時追加)

  イ 文字ピース104枚(随時追加)

  ウ 外枠 6種類 2ピース用〜7ピース  以上用

写真1

 2 大きさ,材質,他

 ア 絵ピース

 イ 文字ピース

  ・シナペニア4mm厚 2枚重ね

  ・水性絵の具,ペンにて着色,表面を透明アクリルラッカーにて塗装。

  ・文字ピースは,上板を電動糸のこにてくり抜く。

図1

 ウ 外枠

  ・基盤 シナベニヤ4mm厚

  ・枠棒 ヒノキ棒 8mm×8mm角

 nピース用

図2

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