福島県教育センター所報ふくしま No.91(H01/1989.6) -006/038page

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所員個人研究 ー(小学校特別活動)

県内小学校の特別活動全体計画


−作成状況と作成上の基本的事項−

学習指導部  松浦芳孝


1.はじめに

 特別活動は、改訂のたびにその教育的意義の重要さが説かれ、学校教育に大きく前進した形で位置づけられてきている。しかし、実際の指導の面では、「本来のねらいに沿った展開、実践がなされていない」 「教師間の共通理解が十分に図られていない」等、教科指導と比べてなお不十分な点が山積されていることも事実である。その原因については、いろいろ指摘されるが、特別活動の特質から次のことが考えられる。

。特別活動の内容が多岐にわたり複雑である。
 そのため個々それぞれの活動になりやすく、各内容の関連が図られないでいる。

。指導の基準が具体的・系統的でなく、さらに教科書もしくはそれに準じたものがない。そのため子どもに対する教師の対応の仕方がまちまちになりやすい。

 そこで特別活動の系統的、発展的また有機的な指導を行うための基盤となり全教師の、共通理解を得るための指導計画が浮き彫りにされるわけである。

 特別活動の目標は、特別活動全体の内容を通して達成されるものであり、一つの内容の指導だけで達成されるものではない。したがって、目標が円滑にしかも調和的に達成されるためには、特別活動を指導する上での基本的方向を示し、特別活動の内容個々の指導計画を作成する前提となる適切な全体計画の作成が必要なのである。

 そこで、本稿では、県内小学校における「特別活動の全体計画の作成状況」を基に、現状を把握し、特別活動全体計画の基本的事項を整理してみたいと思う。

2.特別活動全体計画作成状況

 県内小学校128校より資料収集(S.63)
〔全体計画作成状況〕
〔全体計画作成状況〕

〔各内容別指導計画作成状況〕 〔各内容別指導計画作成状況〕


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