福島県教育センター所報ふくしま No.91(H01/1989.6) -013/038page
である。
二股試験管 気体測定管 ガラス管 ごむ栓 ゴム管 ビーカー 駒込ピペット ビュウレット 乳ばち 温度計 ストップウオッチ 天秤4薬品について 3%過酸化水素水 二酸化マンガン 洗剤液
5方法
(1)二股試験管の一方に一定量の過酸化水素水を入れ、もう一方に一定量の酵素液を入れる。
・一定量の3%過酸化水素水・・・・3ミリリットル
・一定量の酵素液 ・・・・3ミリリットル
(酵素液のつくり方)
酵素液はブタの新鮮な肝臓片を10gとり、乳鉢ですりつぶす、つぶしにくいときはガーゼとつぶ すとよい。すりつぶしたあと、水を190g加え、ガーゼ3枚程度でこして酵素原液とする。
酵素原液に水を加え、40倍、80、160倍液をつくる。
(2)気体測定管の管内を洗剤液で濡らしてから、管のなかに3枚の膜をつくる。 ・膜を3枚つくるのは、発生した気体が膜を通して外側に濡れないようにし、正確に体積を測定するためである。
膜をつくったあと、膜が管内を壊れずスムーズに移動することを確かめておく。
(3)気体測定管を方眼紙や模造紙の上にセロテープなどで固定し、下図のようにガラス管とゴム管でつなぐ。
気体測定管は実験台の縁に固定すると、ゴム栓もし易く二股試験管も動かし易い。洗剤膜は目盛りの部分に置き、測定は内側の膜を使う。
気体測定管や二股試験管のなかの気体は、手などの熱により膨張し、膜が移動し誤差が生じるので軍手などで二股試験管をもつ。
(4)二股試験管の酵素液全部をもう一方の過酸化水素水の方に移し、分解して発生する酸素の体積を時間ごとに測定する。
・両者が混じったとき、ストップウオッチを押し、1秒か2秒間隔で測定用の膜の位置を方眼紙にきろくする。
・反応している間は二股試験管を静かに振り続け、気泡がでなくなったとき、反応終了とする。
・二股試験管を持ち反応させる生徒、ストップウオッチを読む生徒、膜の位置を読み取る生徒の3人1組でおこなうとよい。
4.実験結果について
1実験I(方法A、B)
(1)目的
肝臓片の抽出液(酵素液)は、過酸化水素の分解反応の触媒作用をすることを検証する。
(2)方法A
3%過酸化水素水3ミリリットルに、40倍の酵素液3ミリリットルを加え発生する酵素量を測定する。また、3%過酸化水素水3ミリリットルに、蒸留水3ミリリットルを加えて酸素の発生量をみる。
【実験結果】