福島県教育センター所報ふくしま No.91(H01/1989.6) -029/038page

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研修者の感想

関口 史子

小学校特別活動講座を受講して


福島市立瀬上小学校教諭  関口 史子


「私の学級では○○が困っているの。」「私の学級では○○が問題で……。」と,日頃自分が悩んでいることが,多くの先生方の口からでる。あれもこれもと話し合いたい問題は沢山ある。時間がどんどん過ぎ,2泊3日の長いと思っていた研修は、あっという間に過ぎてしまった。

久し振りのセンターでの研修であった。参加人貝は24名,年齢層もさまざま,県内の各地より受講していたので,それだけでも情報交換ができ有意義であった。それぞれの先生方は,意欲的で研究熱心な方々ばかりで,疑問点の解決とはいかなくても,話し合うことが勉強になった。

内容は,特別活動全般で,研究協議・講義・演習であった。青木孝頼先生の「人間形成と特別活動」は,私たち受講生だけでなく,多くの先生方にもおきかせしたかった講義であった。

他の内容は,主に語し合いが中心で,話せぱ話すほど間題がでて,いかに特活が未知の分野であり,研究しなければならないか思いい知らされた。

特活をもう一度見直し,研究を深めるならぱ,教師・児童が変わり,学校生活全体が大きく変わるのではないかとも思われる。

講師の佐久間功先生の「特活を見直し,子どもたちに本気に取り組ませるなら,生徒指導の心配など起こらなくなるだろう。」という言葉が印象的であった。

また,講座担当の先生は,私たちが研修しやすいようにと,細かい所まで心づかいされ感謝にたえなかった。

現状の学校生活は,小学生にとっても忙しく,余裕がない。だからこそ,特活を見直すことが必要なのではあるまいか。

特活の時間を今まで以上に大切にしていこうと学校生活に愛がふくらんだ研修であった。



荒川浩子

小学校道徳講座を受講して


東白川郡塙町立塙小学校教諭  荒川 浩子
 

3目間にわたる講座の中で,「道徳に関する諸問題の研究協議」「道徳的実践力を高める指導過程及び発問の工夫についての講義・演習」「道徳の授業の改善についての講義」「望ましい主題構成のあり方についての講義・漬習」をうけました。

私が,特に印象に残ったことは「道徳的実践力を高める指導過程と発問の工夫」という講義です。現場の先生を講師にむかえ,生の資料をもとに,わかりやすく指導していただきました。指導過程の中で,子どもの持つ徳性を,資料を通すことによってどのようにして高めていくか,終末のあり方はどのようにすればよいかなど,今まで自分の中でなんとなくわからずにいた,授業をじゅうじつさせるための手がかりのようなものを得ることができました。

その後の演習では,「ねこが笑ったとき」という資料を分析し,中心価値を見つけ,それを基に中心発問を設定することをしました。何度も文章を読み返し,グループの先生方と熱心に話し合いました。中心価値を見つけ,発問を考えても,学年の発達段階に合っていないと指導され,やり直すこと数回。中心価億を見つけることが,これほどむずかしいのかと思い知らされ,今までの自分が情けなくなりました。

週に一度の道徳の時間は,ややもすると副読本にだけたよりがちだった私です。しかし,この講座により,教師が子どもを見る目を養うことの大切さ,教材分析をすることの大切さを身をもって感じました。週に一度だからこそ,子どもたちと私目身とが心の問題に触れていくよい機会として取り組まなげれぱなりません。指導していただいた先生方の御苦労に報いるように,これからもがんばっていきます。



  

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