福島県教育センター所報ふくしま No.92(H01/1989.8) -026/038page

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指導を進めるための場になっていない。

 ○「一日の生活のリズム」における問題点

 ・指導に当たっては,教師の一致した体制が取られていない。

 ・「挨拶」「チャイムと共に着席」「宿題・忘れ物」の三項目が特に落ち込んでいた。

以上のようなことから,次のような構想を立て研究実践した。

 ・学年会の運営を改善し,生徒指導を推進する場にする。

 ・「挨拶」「チャイムと共に着席」「宿題・忘れ物」を指導の重点とし,具体的な指導の場,内容,評価の方法を検討しあう。・生徒にやらせるだけでなく,教師自身も率先垂範する。

 ・指導は,実践的な指導と内面的な指導を関連づけた重層構造にする。

イ研究実践の状況

(ア)学年会の運営の改善

学年会を計画的,意図的に運営し,定例化する。特に,週ごとに話し合いの主な枠組みを決めておき,全員が事前の心づもりや準備の上参加できるようにする。そこで,水曜日の5校時の学年会の時間を次のように枠組みをし実践した。

 ○学年会の進め方についてのルール・定刻開始・司会は持ち回り・案件は事前に予告・自分の考えを必ず陳述・生徒の実態を踏まえた協議

 ○定例化するものは定例化する。

内 容
毎週火曜日職員打合前10分間 連絡事項、情報交換
第1水曜日 月の生活目標、魚王子の確認と係り分担の明確化
第2水曜日 生徒指導上の問題点とその解決策の検討
第3水曜日 教材研究
第4水曜日 月の評価および来月の重点目標

第2水曜日の運営

 その月の指導の重点事項に対する指導の場,内容,指導方法の確認を行う。また,先月の第4水曜日の評価に基づいて,何を,どのようにするか検討しあい,共通実践すべき事項を決めて実践した。

第4水曜日の運営

 その月の評価については,生徒の自己評価と教師の評価を参考にし,指導上の問題点を洗いだした。

 (イ)「一日の生活のリズム」を確立するための実践上の共通理解

 学年教師が同一歩調で指導に当たること。さらに,生徒にやらせるだけでなく,我々教師側も共通実践する事項を決め,率先垂範し,生徒に接するあらゆる場面で機会を逃さず指導することを申し合せ実践した。

項目 指導の場 内容・方法 係生徒
あいさつ 登下校時、、校門、昇降口、教室入室時、友達同士
現場の指導
大きな声で、元気に明るく挨拶
帽子をとって挨拶
恥ずかしがらずに挨拶
友達同士の挨拶
先生に対する挨拶
来客に対する挨拶
週番、風紀、日直、学級役員
授業の開始、終了
授業中
起立、礼、着席はけじめをつけて
先生の顔を見て挨拶
気持ちを込めて挨拶
授業中の返事は大きい声で
委員長
教科係り
教師側の共通実践事項
・教師自らが多き声で挨拶をしよう。
・授業中は、生徒が挨拶をしたのを確認してから挨拶をする。

○評価の方法

 生徒の自己評価は,「自己評価カード」を作成し,月ごとに自己評価させ,生徒一人一人に達成の状況を反省させ意識づけた。また,帰りの短学活時に日直,委員長より反省を発表させ,毎日の生活の中から良い面をみつけ,ほめたり励ましたりしてやる。

「一日の生活のリズム」の自己評価カード
        3年 組 番氏名       
5.大変良い 4.良い 3.普通 2.やや悪い 1.悪い
  評 価 内 容 評 価
一日の生 1.7:50分までに登校していますか 54321
2.友達同士元気よく挨拶をしていますか 54321
3.先生に対して元気良く挨拶をしていますか 54321
4.来客に対して会釈ができていますか 54321
5.授業の終始の起立、礼、着席のけじめは 54321
6.休憩時間中に次の授業の準備はできているか 54321
7.チャイムと同時に着席、黙想をしていますか 54321
8.チャイムと共に日直、委員長は前にでていますか 54321
9.学用品の忘れ、提出物の忘れ、宿題忘れはないか

(ウ)「一日の生活のリズム」を確立するための内面的指導の共通理解

 具体的な実践指導と共に,学校での指導では,人間としての生き方,在り方に至るまで


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