福島県教育センター所報ふくしま No.92(H01/1989.8) -033/038page

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伊達郡川俣町立川俣中学校教諭阿部孝寿

昭和63年度中学校理科講座(1次)を受講して

伊達郡川俣町立川俣中学校教諭   阿部 孝寿

 かねてから中学校理科講座を受講したいと考えていましたので,このたび念願がかなえられうれしく思いました。日々の理科指導の現状を反省し,問題の打開が少しでも図れればと思い参加したわけです。

 研修では,日ごろ目にしたり使ったりしても,とても教材として利用できないと思っていた身近な材料が,うまく工夫されている点に感心させられました。しかも,すぐ実践に結びつくものばかりで,いっそう驚かされました。その中でも印象的だったのは「宙返りコースター」の実験でした。ガラス玉とクラフトテープを用いたこの教材は,エネルギーの移り変わりを理解させるものであり,3年の授業に取り入れたところ予想以上の反応がみられ好評でした。教える側も楽しく自信を持って指導でき,理科の教師であることの喜びを感じました。

 また,「自己教育力育成」についての講義では技術革新・情報化・国際化が進む中,21世紀に生きる人間を育むための教育のあり方ということで,教育センターの実践報告が紹介されました。現場で働く教師たちが,今後いっそう深くかかわっていかなければならないテーマだけに大変参考になる講義でした。全体を通し教育活動への意欲を喚起させられる研修内容だったと言えます。

 また,今回の研修で,多くの先生方と交流し親睦を図れたことも忘れられない貴重な経験だったと思います。「機会があるならば,是非もう一度,理科講座に参加したい」そんな気持ちでいっぱいです。

 最後に,3日問,私たち現場の教師のために,御指導・御助言くださったセンター及び各高等学校の先生方に深く感謝申し上げます。

白河実業高等学校教諭加藤理子

「情報処理教育講座」を受講して

白河実業高等学校教諭 加藤理子

 クラス担任となったその年から(現在3年担任)生徒の成績がコンピューター処理となり,はじめてコンピューターに触れました。プログラムは教務部及び,電気・電子の先生方がすべて準備をし,担任の私は言われるままにキーボードを押し,うち込めばよいだけで何も考えず無我夢中で成績処理を終えました。この機械を自由に使いこなすことができたらどんなに便利で楽しいことだろうと,その時痛感しました。

 これからの高度に発達した情報社会では,コンピューターの重要性はますます大きくなることでしよう。コンピューターは私達の生活にとっても必要不可欠な存在になることは間違いありません。学習指導要領に,家庭情報処理が入り,家庭科教員もコンピューター操作ができなくてはいけないと考えていたところでした。

 研修第1日目,開講式に続いてオリエンテーション,終わるとすぐ,パーソナルコンピューターの操作と実習(コンピューターはFn16βで学校のものと同じ。)最初はコンピューターに憤れ親しむためのべ一シック入門I,II,IIIとゲームのようなことをやり,おもしろくて夢中で取り組みました。2日目からは,プログラミングの実習に入り,だんだん難しくなってついていけないのではと不安になりました。しかし,懇切丁寧な指導をうけ,楽しく実習することができました。また,講義,実習を通し,教育観人生観など得るところが多く,もやもやしていたものがふっ切れた思いでした。

 「情報処理教育講座」は,コンピューター操作だけでなく,教育観を深める事ができ,現場に戻ってからのよい活力となりました。コンピューターの基本的な知識を忘れず実際に操作し,憤れ親しみ,少しずつ教育面にも活用しようと思います。


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