福島県教育センター所報ふくしま No.95(H02/1990.6) -022/038page
意義ある研修会になった。
なお,S小学校は生徒指導の充実ということで,表1のように年4回の校内研修会を計画していた。また,11月の授業参観日には「子育てについて」を共通テーマに,各学年の発達段階を踏まえた親のかかわり方について話し合う会も計画している。
表1S小学校の生徒指導に関する主な年間計画 月 活動計画 担当 4 全体計画・重点目標の検討 職員会 5 問題行動と児童理解 第1回 校内研修 6 本校児童の生活実態把握 生徒指導部 7 夏休みの生活のしかた 職員会 8 一学期の反省・事例研究 第2回 校内研修 9 生徒指導だより発行 生徒指導部 10 生徒指導と学業指導 第3回 校内研修 11 懇談会 「子育てについて」 担任 12 二学期の反省・冬休みの生活 職員会 1 生徒指導だより発行 生徒指導部 2 事例研究 第4回 校内研修 3 本年度の反省 職員会
校長先生のお話 まず初めに,校長先生が今年度の生徒指導の重点内容を話された。
○ 共通理解 とはそれぞれが理解しているだけではだめだ。互いに問題点を出し合い,解決のために一緒に行動してこそ,初めて共通理解が図られた姿と言える。
○指導効果を上げるためにも, もっと深く児童を理解して いかなければならない。
さらに,次のような「不登校」の現状についても触れられた。
・年々, 増加傾向にある。 明日にでも自分の学級から出るかもしれない。
・今までは子どもの性格や家族関係の歪みだけに目が向けられていたが, 社会や学 校状況との関係からも見直して いく必要が ある。
・不登校に陥ると,改善するまではかなりの時間が必要になってくる。 早期発見,予防的かかわり が重要である。
T先生は校長先生の話を聞きながら,
※自分は学級の問題点をなかなか話しにくく,かくしてしまうことが多い。そのために,効果的なかかわり方を見え出せないでしまっている。 という反省をしていた。
不登校を考える 生徒指導部からは「不登校」ついての詳しい説明があった。
T先生は,「不登校は心理状態によってこんなに多くの型に分類されるのか」「A男にいったいどんな背景があるのだろうか」