福島県教育センター所報ふくしま No.95(H02/1990.6) -029/038page
<仮説のための理論>
1. 地域素材の開発と活用
児童にとっては「よそ事」ともいえる歴史的事象を自らのうちにひきこんで,心を寄せてアプローチしていけるその媒体として地域教材を取り入れる。地域教材そのものに学習のねらいが包括されていれば,そのまま中心教材として活用する。生き方が内包されている教材の開発と提示により,自らとのかかわりを持たせることがきる。
2. 学習ノート「追究の旅」の活用学習の仕方を示した「書き込み式ノート」で,課題づくりから追究へと自らの力ですすめることを基本とするが,授業では集団での練り上げによる追究過程を中心にすえる。そして,「ひとり追究」との相互関連を図りながら,さらに能動的な追究へと高めていく。
3. 計画 ………略
4. 研究の概要と考察
(1) 研究の経過
検証授業 I
検証授業 II
く前時の授業〉 学習内容 時間 ○指導上の留意点
※仮説の位置づけ
◆評価1.如宝寺のキリシタン墓石から本時の課題をつかむ。
2.課題について予想する。
郡山になぜキリシタンがいたのだろうか。
・キリシタン大名
・信仰の広がり(伝播力)
3.解決の見通しをたてる。
・資料収集の見通し
・調べるコースの選択※実物資料により,郡山にもキリシタンがいた事実をとらえさせる。
○キリスト教の布教範囲が主に西日本に限られていた事実から疑問を持たせ,課題をつかませる。
※学習ノート「追究の旅により,追究の仕方を確認させる。
○児童の追究特性に応じ見学コースと文献資料コースを設定して児童自身に選択決定させることにより,追究意欲を高める。
コース別調べ学習 〜ゆとり等の時間を使って
◇Aコース「直接事実事象に働きかけ,見学,観察をしながら追究するコース」
◇Bコース「自分なりの考えを資料などにより練り上げながら追究するコース」