福島県教育センター所報ふくしま No.96(H02/1990.8) -018/038page
研 修 者 の 感 想
問題を見抜く目を!! 郡山市立安子島小学校長
神山 喜重
学校経営A講座の前期に持参した研修計画1次案には赤ペンで修正の語句がびっしりと書き加えられています。ご指導いただいた先生の言葉を一言も聞きのがすまいと記録したものです。1次案の主題は「学校の課題解決を図る校内研修の企画・運営」で、なんとも具体性がなく焦点の定まらない研修主題であり、研修の見通しもはっきりしていないのでした。教頭として学校経営上の問題がはっきりと見えなかったうえ、教育研究の進め方も知らなかったからです。ひどく焦点のぼけた目で、複雑な機構の物体の表面のみを見て、その内部まで知ろうと欲張るようなものでした。そこで、検討後主題は、「個性教育の推進を図る校内研究の充実」に修正しました。この夜、同室の方のいびきを聞きながら、計画を書きかえました。中期、後期とも迷いと不安の連続でしたが、研究報告書を手にしたときの嬉しさは忘れられません。
この研修を通して、自校の問題を的確に把握し、分析し、実践内容を考え、全体を見とおしながら問題解決の組織的活動をどう進めていったらよいか、をご指導いただきました。有意義な研修をさせていただきましたことに心から感謝を申しあげます。これを糧に、さらに実践的な研修に励んでいきたいと思っています。
講座を今後に生かす努力を いわき市立勿来第一中学校
緑川 長人
子どもたちは、毎年入学しては卒業し、卒業しては入学してくる。日進月歩、日々成長していくのに対し、自分は教師として何年経ても、本当の教育らしいこともできず、なんら進展することのないままに歳月だけが過ぎて行く心の焦りの中で、少しでも、生徒が理解しやすく、十円な満足感を得ることができる授業をしたく、県教育センターの「中学校特別活動講座」に参加した。
各講座では、他校の先進的な研修やその内容等の紹介、講師の先生方の深い実践研究を基にした、理論を立証する豊富な実例を取り入れた講義は、全てが明日からの指導に即利用できるものばかりでした。
更に中央から来て頂いた先生方からは、新学習指導要領に基づいた指導法や、改訂の趣旨などについてし細にわたって指導を頂き、ただ感心するばかりでした。また、短時間ではあったが、日頃抱いている悩みや問題点の解決のために本気になって取り組み、協議することのできたことは実にすばらしく有意義なことでありました。
今回の、講座に参加した我々は、今後も一層の自己研さんに励み、自校は勿論のこと、地区においても、機会あるごとにこれらを伝達し、地区の先駆者となって共に指導技術の向上と、特別活動教育の発展のために努めていきたいと考えます。