福島県教育センター所報ふくしま No.96(H02/1990.8) -019/038page
中学校理科実験講座を受講して 福島市立茂庭中学校
加藤 和美
理科は実験、観察を通して事象を学ぶ教科です。そういった意味で実験は授業の中で重要な位置を占めています。よく教科では、生徒に対し意欲を高めるための工夫を、といわれますが、まず教師の意欲が高まってこそ生徒の意欲も高まるのかなと思います。しかし私などは年を経るごとにマンネリ化し、工夫を怠り、去年と同じ実験を今年もまた、というような授業をくり返していました。そんな折に本講座を受講しました。
本講座では、物理、化学、生物、地学の領域から、たった3日間で実にたくさんの授業に密着した実験を紹介していただきました。プラスチックの加工、視聴覚機器を使った観察の指示のしかた、動く天体模型づくり、入浴剤でつくった気体を実験に利用するなど、生徒にみせたら喜ぶものばかり。私も生徒と成功した時は喜び、失敗したときは落胆しました。そして実験の楽しさを改めて久しぶりに味わいました。
また研修生は当然のことながら理科の教師です。日頃疑問に思っていることを話し合ったり、それぞれの学校で工夫されていることを聞いたことも収穫でした。昼間いただいた課題をみんなで夜遅くまで喧喧囂囂議論したこともとても有意義でした。
本講座開講にあたり、指導してくださった先生方に深く感謝いたします。
「学校カウンセラー講座(中級)を受講して」 福島市立福島第三中学校
小松 隆
現任校で生徒指導を担当して4年になる。役目柄、様々な悩みや不安等で心が複雑に揺れ動いている生徒に接する機会が多い。
このような生徒たちに接するとき、頭の中では、是々非々に徹しながらも長所を認め、褒め、自信と意欲を持たせなければと思っている。しかし、いざ生徒と向い合うと話は、説論調になりがちであった。
このような状況下で、昨年度、幸いにも学校カウンセラー講座(中級)を受講する機会に恵まれた。講座では、学校カウンセリングのねらいとその実際について教育センターの先生方等から講義・演習の形で理解し易く、丁寧な指導を受けた。演習では講義されたカウンセリングの技法を立場を替えながら何度も繰り返した。これは、カウンセリングの基本を理解するとともに自分自身の考えを見直す機会にもなった。
生徒指導は、生徒理解に始まり、生徒指導に終ると言われる。現在は、習得したカウンセリングの技法等を駆使して、様々な悩みや不安を抱える生徒に積極的に対峙し多方面から理解するよう努めている。この中で、生徒自らが自己理解を深め、自己指導力を身に付け、望ましい生活態度や友人関係の在り方等に気づき、日々生き生きと活動できるよう援助指導に取り組んでいきたいと思っている。