福島県教育センター所報ふくしま No.96(H02/1990.8) -028/038page
中で適切に設けられたか。
2.授業の考察
ア.2点スパイクを意識してか、サーブレシーブがセッターにかえりまた2段トスもみられ基本的技能の高まりが見られた。
イ.三段攻撃はゲームの全体を通して多くみられた。<表2>
3.結果の考察
ア.事前・事後テストの結果から
(ア) 基本的技能の変容
基本的技能を、オーバーパス・アンダーパス・サーブにしぼり変容をみた結果、後半に伸びがみられた。
(イ) 技能に対する興味度の変容
技能に対する生徒の興味度は事前事後ともにスパイクに対する興味が一番高ブロックの順位も変わらないが、スパイクに対する興味度が高まった。これは実際にゲームを通して「できた」 「打てた」ことで更に高まったものと思われる。<表3>
(ウ) 技能の重要さについての意識の変容
事前調査ではスパイクやサーブに対して最も重要だと考える生徒が多かったが、事後調査ではレシーブやパスの率が高まった。これはバレーボ一ルでは強いスパイクやクイックも重要であるが、「スパイクを成功させるには、良いサーブや良いレシーブ・パスがもっと大切である。」と基本的技能に対して意識が高まったものと思われる。
(3) 結論
1.生徒の実態に応じたゲームの設定により生徒はできる喜びを味わい意欲的に学習した。
2.基本的技能の高まりがスキルテストやゲームの様相の変容から観察でき本仮説は有効と考えられる。
5.反省
事後のアンケート結果、最も初歩的であったワンバウンドパスゲームに対して最も楽しかったと答えた生徒が多数あった。高度な技能ばかりを指導するのでなく生徒に応じた指導計画が大切であると痛感した。