福島県教育センター所報ふくしま No.96(H02/1990.8) -029/038page

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研修者研究報告

既習事項を重視した四角形のかき方の指導

一思考過程を明らかにしたノート作りを通して一


川俣町立川俣小学校 伊東 久男


1.研究の趣旨

(1)研究の動機とねらい本学級の児童の傾向として、分からない文章にぶつかると途中で投げだし、意欲の持続がみられない。それに学習態度が受動的である。等がみられる。
1.学カテストの結果、算数の平均はよく、知能との相関もバランスがとれている。しかし、図形領域が他領域に比べるとやや落ちている。
2.また、この学級は、要点のみの指導でも理解できる児董もいるが、個別指導を多くし、きめ細かい指導をした方がよい児童も見うけられる。
3.それに、算数に対する意識調査でも「出された問題がおもしろい時」や「いろいろなものを使っての授業」はとても楽しいが「問題の解き方や意味がわからない」とやる気をなくすとのべている。


以上のことから図形概念の把握に、つまずきがみられることを重視し、1時間の指導過程の中で思考過程を明らかにしたノート作りを通して、四角形を作図する能力を育てたいと考えこの主題を設定した。
(2) 問題点
1.ねらいを明確にして学習にとりくむことが少なく、既習事項が十分に身についていないためのつまずきが多い
2.児童が授業において、考えることのできる場と時間の確保が少ない。
(3) 原因
1.教師側
ア.算数のノート作りが学習のまとめや練習帳としての利用に留まっていた。
イ.自力解決の場で、解説して問題を解かせるような指導になっていた。
2.児童側
ア.頭の中で考えて自分の考えがわかるようなノート作りができていない。
イ.結果だけを急ぎ、どんな考えが使われたか等を振り返ってみることには無頓着で、あいまいなことがあっても正そうとしない。


2.仮説
 台形のかき方において、思考過程を明らかにしたノート作りをしていけばつまずきが少なく作図することができるであろう。

<仮説のための論理>
1.台形のかき方


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